2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of ironical utterances from the point of view of the Argumentative Polyphony Theory
Project/Area Number |
25370449
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
大久保 朝憲 関西大学, 文学部, 教授 (60319605)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | アイロニー / ポライトネス / からかい / 規範的偏向 / 意味ブロック理論 / 論証的ポリフォニー理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的にしたがい、学術論文として、アイロニー・からかい・緩叙法・婉曲語法についての中間まとめ的な論文1点、2014年6月にトゥールーズ大学(フランス)の国際シンポジウムで口頭発表した内容を発展させた論文1点、そして、アイロニーにみられる「規範的偏向」とよばれる現象について本研究のたちばから論じた紀要論文1点を刊行した。このほか、2015年11月にリヨン大学(フランス)の国際シンポジウムで口頭発表した内容(アイロニーとからかいについて)を発展させた内容が、論文として再査読の上刊行が確定している。 また、口頭の研究発表としては、11月にパリ社会科学高等研究院での国際シンポジウムで上記の「規範的偏向」に関連づけたアイロニーの意味特徴について発表し、2月にブレーメン大学(ドイツ)における「矛盾学」という学問分野をたちあげようという国際学会の第1回で「規範的偏向」を矛盾に関連づけて論じた。この最後の発表をおこなったシンポジウムでは、本研究とも関連のふかい「矛盾」という現象について、その研究領域をさだめるという趣旨の副題がついており、おなじキーワードに関連する各方面の研究者たちと有益な意見交換ができた。 全体としては、研究期間の前半で本研究があつかう現象全体についての、おおよその見取り図がととのい、規範的偏向をてはじめに、各現象にみられる意味論的細部への本格的な分析をすすめることができた。
|