2014 Fiscal Year Research-status Report
ソシュール『一般言語学講義』の成立過程の文献学的研究
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25370471
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松澤 和宏 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (30219422)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 一般言語学 / 歴史言語学 / 文献学 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究実地計画通り、ソシュールの第三回講義の校訂と注解及び翻訳の作業を進めた。予定では平成26年度で第三回講義に関する校註の作業は終了する予定であったが、第一部「諸言語」の後半の「世界の語族通覧」に予想以上の手間と時間がかかってしまった。最大の理由はサンスクリットをはじめとするインド・ヨーロッパ諸語およびインド・ヨーロッパ語族以外の言語(ヘブライ語など)が詳細に扱われているためである。第一部は終えたが、現在第二部「言語(ラ・ラング)」の途中であり、今年度中には終えて、刊行する予定である。研究成果としては、この作業を通して具体的な諸言語を扱った第一部と理論的な第二部との内在的連関がようやく明らかになってきたことである。 『カイエ・フェルディナン・ド・ソシュール』誌の第67号( 2015年3月刊行)に第三回講義の文献学的研究に関する故小松英輔氏の業績に関する追悼論文が掲載された。 なお第三回講義の校註訳を今年度中に刊行次第、第一回講義及び第2回講義の校註の作業に着手する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では、平成26年度で第三回講義に関する校註の作業は終了する予定であったが、第一部「諸言語」の後半の「世界の語族通覧」に予想以上の手間と時間がかかってしまった。最大の理由はサンスクリットをはじめとするインド・ヨーロッパ諸語およびインド・ヨーロッパ語族以外の言語(ヘブライ語など)が詳細に扱われているためである。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中に第三回講義の校註・訳を終えて岩波書店より刊行する予定である。刊行次第、第一回講義および第二回講義の校註・訳の作業に取り組む予定である。やや遅れているとは言え、研究計画の内容に関する変更はない。
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