2015 Fiscal Year Annual Research Report
英語の構文における基本形と変種に関する大規模コーパスに基づいた生成理論的研究
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25370548
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大室 剛志 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (70185388)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 英語の構文 / 基本形 / 変種 / 大規模コーパスCOHA / 生成理論 / 構文の史的成立過程 / 基本形からの展開 / 半動名詞構文 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 平成27年度は、本科研で扱う同族目的語構文、動作表現構文、One's Way構文、'd ratherが直接文を従える構文のうち、'd ratherが直接文を従える構文を特に取り上げ、現代英語の大規模コーパスを利用して、言語資料の収集に務めた。 (2) (1)から得られた言語資料を生成文法の統語理論、概念意味論、動的言語理論、構文文法の観点から、細かく観察し、'd ratherが直接文を従える構文の基本形、優先条件、変種の同定を行った。 (3) 'd ratherが直接文を従える構文の基本形から、疑問文において、would you ratherという挿入節としての変種が可能となる拡張のメカニズムを考察した。 (4)本科研との関連から「構文の基本形と派生形」という観点からArai (1997)を参考にしながら、拙論(1998) で取り上げた半動名詞構文の史的発達について、大規模コーパスCOHAから得た膨大な資料を分析することで、明らかにした。 (5) (1)と(2)と(3)を基に大室 (2015)「優先規則体系とコーパス」を『コーパスと英文法・語法』に掲載した。 (6) (4)を基に次期科研申請を見込みつつ、そのパイロットスタディとして日本英語学会での公開特別シンポジウムの講師の一人として「構文の成立過程とその後の展開」を発表し、その発表原稿を基に大室(印刷中)を執筆した。(7)本科研の理論的基盤となる生成文法理論による語彙意味論の多義語へのアプローチについて執筆し、2016年に本の一部として公刊される。
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