2016 Fiscal Year Annual Research Report
Diachronic and Synchronic Study on the Aspectual Restriction on the English Progressive
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25370555
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
後藤 万里子 九州工業大学, 教養教育院, 教授 (20189773)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Aspect / Lindley Murray / Brown (1851) / Stative/ Imperfective / The English Progressive / Webster (1784) / Blanch (1799) / Beattie (1783) |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、前年度迄の収集成果を本年度新たに発見した資料に照らしつつ再精査し、学会での情報交換からの収穫と8月末から10日間の大英国図書館での調査を重ね研究成果を二本の論文に纏めた。
< 4月-7月> 4月9日国際基督教大学開催の英語史研究会第26回大会で研究発表し、貸借・文献複写・Web検索により国内で入手可能な近代英文法進行形記述資料収集及び考察を続行した。19世紀でもI am lovingを模範例とする英文法書が大勢を占める事実、そこに異論を放つ少数派議論の弱点、その少数派により非難に晒された文法書記述変化等を捉えた。 < 8月- 12月> 国内では入手不能だった資料及び昨年は補修中だった為確認できなかった文献を、8月29日-9月12日大英国図書館で調査し、論考方向の確実性を再確認した。19世紀夥しく出版された英文法における進行形記述を比較しMurrayの豹変と酷似した現象とその原因と考えられるBrownの文言との関係等を突き止めることができた。考察の途中経過を所属大学紀要論文に纏め、かつ2017年開催の3つの国際言語学会にアブストラクトを投稿し採択された。 <1月- 3月> Langackerのimperfectiveの定義では説明不能な18世紀から現代迄の進行形を、その使用文脈や18世紀哲学・文法研究におけるV-ing形の通時的な使われ方等を重ね合わせて検討し、本来の進行形には実は制限がないと発想を変えた方が事実の説明力が高いという結論に至った。制限が生じた背景として、Murrayの影響力、Websterの進行形観、進行形の歴史、そこから導かれるV-ingのVがimperfectiveな事態を表す頻度が書き言葉では低い必然性を検証し、その根拠を強固にできるデータを収集・調査した。その考察結果を2017年刊行予定の論文集に纏めた。
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Research Products
(3 results)