2013 Fiscal Year Research-status Report
James Joyce作品における談話的主題化の問題
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25370564
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
菊池 繁夫 関西外国語大学, 英語キャリア学部, 教授 (70204831)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | functional / discourse / discourse theme / discourse rheme / mediation / border crossing |
Research Abstract |
初年度に当たる平成25年度はDubliners等、James Joyceの初期の作品の機能主義的分析を行う予定であったので、それに則って以下の実績があった: (1) 研究の機能主義的なテクスト分析理論に関する論文1編の執筆(共編著書籍として発行済み) (2) 具体的なテクスト分析(Dubliners)の論文1編の執筆(共著書籍として現在2校まで校正) (3) James Joyceのテクストを読む上で重要な「意識の流れ」の具体例を、国際学会(スイスのチューリッヒ大学)で口頭発表した
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初期作品の機能主義的分析が順調に行われたためである。これにより、中期、後期の作品への展開が容易となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年の2014年度は、前年度のJames Joyceの初期の作品で明らかとなった機能主義の枠組みから見た、「作者の意図」(author's intent)のもとに構成された、テクストの主題(私がdiscourse themeと呼ぶもの)が媒介(Prague学派の言うtransition、私の言うmediation)の部分を経てテクストの機能上のコメントに当たる部分(私がdiscourse rhemeと呼ぶもの)が、中期の作品でも継続しても見られるのか明らかにしたい。 初期の作品で明らかとなったこれらの枠組みを、推論的に延長することにより中期の作品の中での展開を見ることができると思われる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
書籍の購入に際して、古書の購入を予定していたため取り扱い業者の選定に時間がかかったため残金が生じた。 昨年度の未使用分を今年度に消化する予定である。
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Research Products
(4 results)