2015 Fiscal Year Annual Research Report
英語史に見る主要部と依存部の競合関係について-通言語的特異性の過去、現在、未来-
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25370569
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
柴崎 礼士郎 明治大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50412854)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歴史言語学 / 談話分析 / 構文 / 文法化 / 語用論 / 英語 / 言語類型論 / 日英語対照言語学 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度における研究実績は、招聘・指定討論を含む口頭研究発表が中心であった。成果刊行物のうち最終段階にあるものも複数存在するが、本報告書作成の段階で刊行決定まで至っていないものが多い状況である。しかし全体として、最終年度の研究実績は良好であったと判断している。その理由の一つとして、国際学会および招聘発表を通して親交を深めた研究者から論文執筆、翻訳、書評およびプロジェクト参加の依頼を受けており、次期科研費研究(採択済)の一部として既に稼働しているからである。 研究内容は前年度に引き続き主要部と依存部の歴史的変化であり、とりわけ初期近代英語以降の過去500年余りを集中的に調査した。前年度までとの違いがあるとすれば、刊行済論文が全て日本語で書かれている点である。しかし、理論的背景の異なる研究者や別言語の研究者からの反応もあり、日本語で論文を執筆することの意義を窺い知ることができた。一方、最終審査中の論文は全て英文で書かれており、且つ、大手出版社あるいはジャーナルからの刊行である。掲載決定の運びとなれば、より広い研究者層へ発信できるものと判断している。尚、前年度刊行済論文が「日本英語学会賞(論文)」を得た点も付記しておく。 今後の研究との関連性では、日本語を中心とした他言語における類似現象の調査を開始している。一方、複数の言語を一人で調査することは効率が良くないと判断し、幾つかの言語の専門家との連携を取りつつ、多角的に当該言語現象を分析する予定である。
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