2013 Fiscal Year Research-status Report
日本語学習者支援に向けた日本人のためのやさしい日本語生成支援システムに関する研究
Project/Area Number |
25370570
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
伊藤 美紀 (伊藤横山 美紀) 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (00325903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 恵 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (30303324)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 教師教育 / やさしい日本語 / 支援システム / リフレクション / 模擬授業 / 気づき / 言い換え |
Research Abstract |
本研究では日本語母語話者が「やさしくわかりやすい日本語」を作成するための支援システムを開発している。本研究で開発する支援システムを用いて、日本語母語話者がやさしくわかりやすい日本語の産出をシミュレーション体験することにより、日本語母語話者と日本語学習者との間の日本語対話を促進させることを狙いとしている。 本支援システムには初級日本語の語や句表現が日本語教科書における出現課数情報と共に登録されている。本支援システムは、利用者がPCやスマートフォンから入力した日本語や日本語文を形態素解析し、個々の単語や文型が指定した基準課においてやさしいかどうかを判別してその結果を利用者に提示する。 25年度は、これまで開発してきたやさしい日本語作成支援システム「これやさしいか」を、日本語教員志望の学生を対象とした授業にて教案作成の際の支援システムとして導入した。学生は、模擬授業を行う前の教案作成時に本支援システムを利用して日本語の検討を行なった。その後、担当教員である筆者が教案作成指導を個別に行ったうえで、学生は模擬授業を行った。この考察の結果は26年度に発表予定である。 また、システム拡張開発の面では、「これやさしいか」のデータベースの更新作業を行った。従来は単語レベルでしかレベルの判定ができなかったが、このデータベースの更新作業および拡張開発を行うことにより、文型や漢字についての判定もできるようになった。 25年度は、本システムの観光への応用についても検討を開始した。本システムが日本語学習者ではなく日本語支援者を対象としていることをよりわかりやすく伝えることは今後の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していたデータベースの更新と、実践研究をすすめることができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
日本語教員志望の学生の日本語表現の調整能力を向上させるために、支援システムの拡張開発をすすめ、それと同時に、オフラインでどのような支援活動を有効であるかを実践研究する。 地域に散在する外国人の、生活日本語情報へのアクセシビリティーを高めていくために、本支援システムを、日本語教員志望以外の学生、大学以外の場でも活用し始める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
参加した学会の開催場所が近距離であったため、予算が残った。 システム開発が予定よりも少額で遂行できた。 拡張開発およびデータベースの更新のための人件費・謝金に使用する。成果発表に関わる旅費に充てる。
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Research Products
(3 results)