2015 Fiscal Year Annual Research Report
海外ノンネイティブ日本語教師のビリーフ変容過程に関する縦断的研究
Project/Area Number |
25370608
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Research Institution | Osaka University of Tourism |
Principal Investigator |
坪根 由香里 大阪観光大学, 観光学部, 准教授 (80327733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 伊久美 国際基督教大学, 教養学部, 講師 (60296796)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ビリーフ / 変容 / ノンネイティブ日本語教師 / タイ / PAC分析 / 縦断的調査 / 複線径路・等至性モデル / 発生の三層モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本語を母語としない日本語教師の「いい日本語教師」に関するビリーフの変容過程とその要因を通時的視点で明らかにすることを目的とし、タイの大学で教えるタイ人日本語教師を対象として、以下の2種類の調査を実施した。 ①新人教師2名・中堅教師2名に対して、個人別態度構造(Personal Attitude Construct :PAC)分析を約半年に1回、計4~5回実施した。 ②中堅教師2名・経験教師2名に対して、ビリーフの変容やそれに影響を与える力を図式化するためのインタビューを実施した。図式化の際には、複線径路・等至性モデル(Trajectory Equifinality Model:TEM)および発生の三層モデル(Three Layers Model of Genesis:TLMG)を一部援用している。 最終年度は、平成27年9月に①の最後のPAC分析を実施した後、これまでの縦断的調査の全てのデータを見直し、追加質問や確認が必要なことを抜き出した。それらについて、平成28年2月にフォローアップインタビューを行った。 研究成果に関しては、平成27年10月11日に、2015年度日本語教育学会秋季大会において「タイ人日本語教師Aのビリーフ-PAC分析による縦断的調査から-」というテーマで、①の中堅教師1名の調査結果の一部について、ポスター発表を行った。また、平成28年3月19日には、タイ国日本語教育研究会第28回年次セミナーにおいて「経験タイ人日本語教師Bの「いい日本語教師」に関するビリーフの変容とその要因」というテーマで、②の経験教師1名の調査結果について口頭発表を行った。 今後は、残りの個々の教師のデータ分析を進めた上で、複数名の結果からビリーフの変容についての図式化を試みたいと考えている。
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