2013 Fiscal Year Research-status Report
2語から成るコロケーションによる語彙学習リストの作成
Project/Area Number |
25370612
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
笠原 究 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (50439006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 愛 関東学院大学, 人間環境学部, 講師 (10554339)
生馬 裕子 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (60549088)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 語彙習得 / コロケーション / 学習リスト |
Research Abstract |
本年度はリストに載せる「既知語」と「未知語」の2語からなるコロケーションを、Corpus of Comtenporary American English(COCA)から収集した。手順は以下のとおりである。 1.日本人学習者のための語彙リストJACET8000における高頻度語上位1000語を学習者にとっての既知語に設定した。そのうち前置詞、間投詞、助動詞などを除いた860語を調査対象とした。3人の研究者が290語ずつ担当し、COCAを使ってその既知語と共起する2語のコロケーションを抽出することになった。既知語と共起する未知語はJACET8000の2000語レベルから4000語レベルに限定した(高校生レベルを対象としたリストであるため)。 2.既知語に対して右側もしくは左側に出現する語をCOCAから抽出した。条件は上記のJACETにおける頻度に加え、(1)MIスコアが3以上の結びつきであること、(2)コロケーションの出現頻度が10件以上であること、の2点である。 3.抽出したコロケーションから、beなど中心語としてふさわしくないもの、「形容詞+形容詞」、「名詞+動詞}など2語では完結しない組み合わせ、固有名詞、古い表現を含むものなどを削除した。 以上の作業を3名がメールでやり取りをし、さらに5月、8月、3月に会議を開いて進捗状況を確認しながら作業を進めた。各自の抽出作業はほぼ完了し、現在3人のデータを統合する作業を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の予定はコロケーション抽出の基準設定と実際のコロケーション抽出である。これに関しては予定通り終了した。現在3名のデータを統合し、コロケーションリストを作成しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は抽出したコロケーションを元に、コロケーション学習の有効性を高める提示方法を探る研究を行う。1つの未知語(目標語)に対し、共起する既知語を3つ選ぶ。目標語は21語選定し、それぞれ3つの共起語を選ぶので、全部で63のコロケーションを学習者に提示することになる。1つの目標語を覚えるのに、3つのコロケーションをまとめて提示したほうがいいのか、または別々にして3回にわたり提示したほうがいいのかを検証する予定である。 大学生150名程度を対象に、「まとめて提示」グループと「別々に提示」グループに分けて目標語を覚えてもらい、直後及び遅延リコールテストにて意味の取り出し率および定着率に差があるのかを調べる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当年度は主に研究者の個人作業が中心となり、外部委託の実験がなかったため、当初の予定よりも物品費がかからずにすんだ。 26年度には、前年度の残額を実験謝礼や、データ分析のための統計ソフト代等に充当する予定である。
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