2015 Fiscal Year Research-status Report
外国語としての英語情報処理におけるワーキングメモリの構成要因に関する基礎研究
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25370615
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
佐久間 康之 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (90282293)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ワーキングメモリ / 注意 / 選択的注意 / 外国語活動 / 小中接続 / 自動化 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人英語学習者のワーキングメモリ内の言語処理の特徴として、母語である日本語と外国語である英語に焦点を当てて、外国語活動及び中学校英語の影響を3年にわたって探った。対象校の選定にあたっては、学校教育の連続性から判断し福島大学附属小学校及び中学校にご理解とご協力を頂き、小学校高学年及び中学校全学年を対象に3年間実施してきた。今年度は新たに小学校の中学年も研究対象に加えた。研究内容の概要としては、以下の点を配慮した。1)小学校外国語活動に参加している児童の状況に関して5件法によるアンケート調査を行った。主な項目は、英語及び英語圏の文化への興味・関心、記憶ストラテジーの特徴について学校以外の英語接触量の違いにおける比較を行った。2)両校種の英語の授業において頻度の高い基本的語彙に基づくストループ及び逆ストループ効果を測定するテストの二言語(日本語及び英語)版を小学校中学年及び中学校全学年に実施した。このテストはワーキングメモリ内で言語処理する際の注意力及び選択的注意力に関する母語と外国語の違いを探るもので、全体的に母語の優位性か確認された。3年目の調査結果に基づき、3年間の変容及び認知発達の相違に関する調査データの分析及び考察を今後行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対象校として小学校及び中学校を選定し継続的データの収集を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度にご協力頂いた学校に4年目にあたる今年度もご協力頂く予定である。初年度から実施し続けている調査を行うことで4年間にわたる学習者の認知能力の変容を探っていく。
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Causes of Carryover |
横断的かつ縦断的研究を行うためにデータ収集の延長を行うことが望ましいと判断いたしました。さらに、国際学会にて成果の一部を発表する予定です。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
データ収集及び学会での発表を行う予定です。
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