2013 Fiscal Year Research-status Report
誤答分析に基づく音素配列確率の高い対照単語リストによる発話単語認知能力の向上
Project/Area Number |
25370629
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小山 尚史 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 講師 (40243498)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | リスニング / ディクテーション / 誤答分析 / 単語認知 / 隣接語 / 音素 |
Research Abstract |
研究期間1年目の平成25年度は、大学2年生の教養教育英語1クラスを対象に、ABC放送のビデオ教材中のディクテーションの解答をチャンク毎に収集し、誤答分析に基づく練習を行った。クラス全体の参加者は、ニュース英語のチャンク毎の表示をパソコンのモニター上で見ながら聞く練習を行った。 また、チャンク内の主な誤答の単語の発音を正答の単語の発音と比較し、両方の聞き取れている同じ部分以外の聞き間違えた音素列に焦点を当てて分析した。主な誤答中の聞き間違えた音素列および、それと対照する正答中の音素列、それぞれを含む、誤答と正答とは別々の単語または単語の連続(以下、音素列対照単語)のペアを英英辞典のDVD-ROM等を使って選び出した。 音素列対照単語は、単語認知の間違いを比較して修正させるためだけではなく、さらに目標となる正答中の音素列を含む他の単語の単語認知への効果について、音素配列確率および隣接語の観点から比較するため、リストを2種類作成すべく選出した。すなわち、主な誤答が見られたチャンク別に、チャンクの正答、それに加えて他のチャンクの正答と主な誤答、および音素列対照単語のペアから成るリストを2種類作成した。どちらか一方のリストのみを見て発音を聞く練習を、クラスを2グループに分けて行わせた。 それぞれのリストを使った練習によるリスニングでの単語認知への効果を比較、分析するため、実験終了時に当初のディクテーションとは異なる文脈中に、目標のチャンクに加え、誤答中の音素列と対照する目標となる正答中の音素列を含む、リストに含まれる単語およびリストに含まれない単語のディクテーションを行った。練習によるリスニング能力への影響を比較し分析するため、実験期間前後にGTEC-CTE テストを実施した。データはすべて現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、平成25年度後期の教養教育の英語の授業において、ディクテーションの解答を収集した。その誤答分析に基づいて、2種類のリストを作成し、練習を行った。その後、リストによる練習の単語認知への効果、および全体的リスニング能力への影響を測定するテストを行った。実験は後期の授業期間に行ったため、データは現在分析中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
誤答についての音素列対照単語の選定は、隣接語と音素配列確率の観点から行っている。これらの観点に基づく語彙の選定の意義、および結果の分析方法について、より最近の先行研究から検討を加える。また、平成25年度の実験データを分析し、本研究の練習が、リスニングにおける単語認知の指導や音声知覚の向上に、実際にどのように活かせるか具体的に検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初、購入予定の物品の機能が一部変更になったため、この物品を使用した練習を行う際に、提示の方法については、情報実習室での一斉提示に変更した。それに伴い、この物品の必要数が少なくなり、予算使用をいくらか見合わせたため。また、本年度の対照実験のクラス数が少なく、参加者人数が少なかったため、予算を使用した物品の数が、予定より少なかったため。 実験で使う練習用教材を作成するための教材作成ソフト、および、実験での種々のテストのデータ収集、およびその分析のために必要なハードウェア、ソフトウェア、消耗品の購入を予定している。
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