2015 Fiscal Year Annual Research Report
リメディアル教育を必要とする学習者を自律的学習者にするための教授法・教材開発
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25370649
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Research Institution | Chiba University of Commerce |
Principal Investigator |
酒井 志延 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (30289780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 眞貴 近畿大学, 法学部, 講師 (90581174)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 外国語教育 / リメディアル教育 / 協同学習 / 能力帰属意識 / 努力帰属意識 / マズローの欲求の階層 / 自己効力感 |
Outline of Annual Research Achievements |
リメディアル学生が発生する構造:教育界に減点方式の試験で個人に学力の不十分さを理解させ,完璧さを目指させる構造がある。完璧を達成できる個人が評価される。しかし,完璧を達成できる学習者はわずかなので,多くの学習者は,学校や試験に苦手意識を持つようになる。また,低評価しか受けられない学習者は往々にして,自己肯定感を低くする。 肯定感が低くなった学習者の特性:そのような学習者は,努力すれば,成長するという努力帰属意識から,自分には能力が無いから自分はダメであるという負の能力帰属意識を持つ。能力帰属意識を持ってしまうことがリメディアル学生を作る。 中高の復習がリメディアル教育で効果をあげない理由:負の能力帰属意識を持つ学生は,リメディアル用の授業で理解したり,獲得した知識やスキルの内在化をする努力をする傾向がない。従って,授業でできるようなった知識がスキルが次の時間までに消滅してしますことは多々ある。 負の能力帰属意識を変えるため方法:指導の教材の要因がある。前者としては,協同学習によって,学習者がマズローの所属の欲求の段階にいるように感じさせることが重要である。そこの段階では,学習者は「この先生とまたこの級友と一緒に学びたい」という気持ちになる。その協同学習では,メンバー同士に平等が担保されていて,メンバー間の競争がないことが重要である。そして,メンバー同士が助け合い,お互いに必要であることを認識するようになり,自分も他人に必要とされていることがわかると,学生は負の能力帰属意識から解放される。後者だが,学習を通して成長しようという意識が薄い学生を前向きにさせるためには,その学習が「おもしろい」と思わせることが不可欠。おもしろいと思わないと,知識を意欲的に内在化しようとしない。リメディアル学生は机上の学習より,話すことを好むので『Fun Time!!-仲間と楽しく英会話』を作成した。
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Research Products
(15 results)