2013 Fiscal Year Research-status Report
中国語教育におけるワンコンテンツ・マルチユースに基づく実践的教材共有のモデル化
Project/Area Number |
25370665
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
紅粉 芳恵 京都産業大学, 全学共通教育センター, 講師 (60580040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
氷野 善寛 関西大学, 東西学術研究所, ポスト・ドクトラルフェロー (80512706)
奥村 佳代子 関西大学, 外国語学部, 教授 (10368194)
沈 国威 関西大学, 外国語学部, 教授 (50258125)
内田 慶市 関西大学, 外国語学部, 教授 (60115293)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 中国語教育学習コンテンツ / コンテンツ共有システム / ワンコンテンツ・マルチユース |
Research Abstract |
25年度は本研究の土台となる「中国語学習コンテンツ共有システム」を構築するために、既設の「中国語データベース」を拡張・整備することによって、『中国語教育学習コンテンツ』(http://chlang.org/contents.php)という中国語教育に特化した開かれたプラットフォームを構築した。26年度はこのプラットフォームに更なるマイナーチェンジを加えて、より使いやすいものにしていく予定である。 これと並行して学習コンテンツの蓄積を行っており、8月上旬に北京に約1週間出張し、挨拶、自己紹介、家庭などカテゴリー別の初級・中級レベルを対象とした会話動画140本、中級・上級レベルを対象としたインタビュー動画9本(インタビュイーは20代(大学生、大学院生)、30代(公務員、教師、会社員)、50代(医師)という年代・職業が異なる中国人で、自然なスピードで話される中国語を聴き、等身大の中国人を知ることができる良いインタビューとなった)を撮影したほか、レアリア収集(北京市内の観光地や地下鉄構内の写真など)を行った。帰国後、中国語・ピンイン・日本語字幕を作成するなどの編集作業を行い、順次データベースにアップし、Youtube上でも同時に公開している状態である。これらの動画はプラットフォーム内で、カテゴリー別や単語レベルでの検索機能があり、学習者は必要な動画を検索して学習できるようになっている。 また、特定のテキストに準拠しない学習プログラムを提案するために、各大学のシラバスをチェックしてどのようなテキストを使用しているかを調査し、基礎資料作りを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ハード面は運用の鍵を握るプラットフォームである『中国語教育学習コンテンツ』が完成し、26年度より運用段階に入るので、初年度の計画目標を達成できた。 ソフト面であるコンテンツの制作・蓄積についてであるが、動画コンテンツは以前に撮影したものと25年度夏に撮影したものとでかなり充足してきた状況で、Creative Commons Licenseとして一般に提供するワンコンテンツ・マルチユースのベースはできつつある。初年度は動画コンテンツの制作に傾注したため、どのテキストでも使える汎用性の高いコンテンツの制作が後手にまわってしまったが、研究分担者が持っている素材を加工して、26年度には基幹コンテンツも蓄積していくことができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度はプラットフォームである『中国語教育学習コンテンツ』の小規模運用を実施し、システム上の不備がないかを検証しながら、教授者・学習者にとってより使いやすいものにマイナーチェンジをしていく。 7月末に「プチITを利用した外国語教育の実践(仮)」と題する外国語教育ワークショップ(中国語、英語から8名前後の発表者を予定)を開催し、参加者に『中国語教育学習コンテンツ』を紹介し、我々研究グループが推進する「ワンコンテンツ・マルチユース化」のための授業案などを報告する。この夏のワークショップ参加者のフィードバックを参考にしながらプラットフォームの整備を行い、12月にシンポジウムを開催し、『中国語教育学習コンテンツ』の更なる周知を行い、広く学習コンテンツの提供を呼びかけ、コンテンツの蓄積を図り、共有化を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究代表者の紅粉がその他で計上していた、『中国語教育学習コンテンツ』のプラットフォームのシステム開発代金が当初の見込みより安くできたこと、また人件費として2014年3月末まで学生バイトを雇用予定であったが、当該学生が2月末から半年間韓国留学に行くことになり雇用不可能となったため消化できなかった。また、研究分担者の氷野、内田分も人件費として使用予定であったが、留学生が一時帰国し雇用できなかったため消化できなかった。 26年度夏期にワークショップを開催するのでその経費や人件費として研究代表者の紅粉分、研究分担者の氷野、内田分の繰越金を充当する。
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Research Products
(3 results)