2014 Fiscal Year Research-status Report
小学校英語教育における教員養成・研修推進のための言語教師認知研究
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25370699
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Research Institution | Kanda University of International Studies |
Principal Investigator |
田中 真紀子 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (40236633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 正敏 神田外語大学, 付置研究所, 研究員 (20554827)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小学校外国語活動 / 教師認知 / 教員養成 / 教員研修 / 海外実習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、教員養成課程の学生、および小学校の教員が小学校英語教育に関してどのような信条を持っているか調査し、そこから教員養成や教員研修への示唆を得る(具体的には指導の内容や方法を開発する)こと、そして研究より得た知見を教員研修という形で還元することを目的としている。 研究2年目(平成26年度)は3つの課題に継続して取り組んだ。①一つ目は千葉県教育委員会主催の小学校外国語活動中核教員研修を8月に行い、その際、100名の中核教員に対して「教科化に向けた文字および文法指導」に関するアンケート調査を行った。また、アンケートの内容を基に抽出した小学校教員(11名)を対象にインタビューを行った。②二つ目は、本学(神田外語大学)の「児童英語教員養成課程」の必修科目の一つである「海外実習」に参加した学生15名を対象に、海外実習を通しての意識の変容に関して、課題として提出が義務付けられているポートフォリオの一部(「自己評価」及び「学習記録」)を量的・質的に分析した。③三つ目は同大学の「児童英語教員養成課程」の必修科目の一つである船橋市内の「教育実習」に参加した4年生を対象にした教師認知の研究で、アンケート調査で行ったデータを入力中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在①に関して、アンケートの統計的分析を終え、小学校教員(11名)を対象としたインタビューもほとんど終わり、こちらは質的分析段階に入っている。またアンケート及びインタビューの分析結果を小学校英語教育学会(平成27年7月25-26日)で発表する準備をしている。また②に関しては、研究の成果を平成26年にAAALやAsia TEFLの国際学会で発表し、現在分析内容をとりまとめた論文を完成しつつある。③に関しては、データ入力が終わり次第、量的および質的分析に入る予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は研究の最終年度なので、これまでの研究を統括し、論文の形にまとめて発表し、今後の教員研修で活かせるようにする。一方で①に関しては、文法指導に関する意識調査のデータがまだ分析途中なので、この分析を含め、今後は小学校英語教育における文法の導入の可能性についての調査も進める。②③に関しては、本学のプログラムであるので、大学等においてどのような教員養成が望まれ必要とされているかを引き続き探っていき、教員養成のモデルの構築を図る。他にまだ分析可能なデータが多々あるので、新たな視点で教師認知の研究を進める。さらに、今年度(平成27年度)、千葉県、および福井県教育委員会主催の小学校外国語活動教員研修が夏に予定されているので、そこで文字指導・文法指導に関する現場教員の信条、考え、小学校の教育環境等、教師認知に関するデータを取る予定でいる。今後の研究は、教員研修のモデルの構築、方法論の確立、教育実践および指導法の開発を目指し、実際の研修に還元する方向で進める。
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Causes of Carryover |
これまでに収集した複数枚数よりなるアンケート調査の用紙、インタビュー調査および授業観察などから得た書き起こし等を整理し、長期的な目的で保存するためにスキャナーを購入した。現在全ての資料をスキャナーに通し、今後新たな視点から研究に使用できるよう整理している。この他、情報を保存するために、USB(x2)とハードドライブを購入した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
これまでに収集されたデータを整理保存し、それらのデータをより効果的に利用できるように活用する。
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Research Products
(5 results)