2015 Fiscal Year Research-status Report
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25370726
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
秋山 朝康 文教大学, 文学部, 教授 (20383218)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 教員採用試験 / 言語テスト / 評価過程 / 信頼性 / パフォーマンステスト |
Outline of Annual Research Achievements |
公立の教員採用試験の受験者は全国で約18万人で、最終倍率は各教科や都道府県市で異なるが英語科(中・高)の平均採用率は10%台である(文科省、2015)。このような重要なテストにも関わらず、Akiyama (2011)は2次試験で実施される「模擬授業」についてほとんど研究されていないことを指摘し、言語テストのパフォーマンステストに関連する先行研究を基に模擬授業を教員採用試験で使用する問題(例えば、評価者の信頼性、短時間で受験者の授業力を評価することの妥当性など)を指摘した。今年度は上記で述べた問題点を踏まえ評価者に焦点を当て主題と3つの副課題についてデータ分析をした。メインの課題と3つの副研究課題は次の通りである。 ● 評価者はどのように模擬授業を評価し、評価者の採点の違いはなぜ生じるのか? (1)模擬授業の評価者の信頼性はどれくらいか?(2)同じ評価項目を用いても模擬授業評価者間になぜ評価の差異がでるのか?(3) 評価者間グループ(教育関係者(管理職・教育委員会)vs.間接的教育関係者(保護者 評価者の評価の過程を調べるために評価者15人(教育委員会関係者・中学・高校英語教師・保護者)に模擬授業を採点してもらい、量的分析(ラッシュ分析)と質的分析(シンク・アラウド法、think-aloud method、評価者になぜそのスコアをつけたのかの理由を声にだしそれを録音し分析する方法)を行った。その主な結果は・評価者間グループ間の違いは若干間接的教育関係者の信頼性が低いものの際立ってはいなかった。それよりもすべての評価者は評価項目を同じように使用していない(評価項目をすべて使用していない)。・評価項目の使用具合と評価の信頼性と採点の厳しさとはあまり関係がない。・評価者の偏りの(採点の差の違い)は評価者偏りは(教師としての)価値観と関係がある可能性が高いということが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の3つの課題について研究成果を学会で発表したり論文や書籍で発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記で述べた問題点を踏まえ以下に主な研究課題と3つの副課題を示す。 評価者はどのように模擬授業を評価し、評価者の採点の違いはなぜ生じるのか? (1) 評価者はどのように授業者を観察しどのように評価項目を用いているのか (2) 同じ評価項目を用いても模擬授業評価者間になぜ評価(採点)に差異が生じるのか? (3)どのようなルーブリック(評価基準表)が模擬授業テストに適切なのか?
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Causes of Carryover |
さらなるデータの分析をする際にデータ分析に協力してくれる方を見つけるのに時間がかかってしまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
質的研究する場合はデータコードや仕分けに関しての信頼性を確保する必要があるためその検証するために使用する計画である。
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Research Products
(5 results)