2016 Fiscal Year Annual Research Report
Towards better teaching of politeness with particular reference to content and methodologies
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25370729
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
川村 晶彦 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (60407616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
アダチ 徹子 宮崎大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (30199195)
Gardner Scott 岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (30304330)
大和 知史 神戸大学, 大学教育推進機構, 准教授 (80370005)
磯野 達也 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (10368673)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ポライトネス / 発話行為 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は最終年度ということもあり、昨年度に終了の予定であったアンケート用紙作成および発送・回収の作業を優先的に進めた。研究の進展に伴い追加となった調査項目数を含め、最終的な項目数が500を超えてしまったこともあり、各分担研究者ならびに各インフォーマントの負担も非常に大きくなってしまったが、どうにか当初の目標数は全て終えることができた。 調査結果を分析しながら再確認できた点として、人間がコミュニケーションにおいてほぼ無意識に行っている行為の背後には非常に複雑なメカニズムが働いていることである。日常言語学派の哲学者たちが考察対象としてきた適切性条件やそのほかの一般的条件に加え、今回はポライトネスも視野に入れて考察を行ったため、ようやくその全体像が見え始めたとも言ってもよいかもしれない。やはり、人間のコミュニケーションは他者への配慮という視点を欠いて真に理解することは不可能ということである。 一方、今回の課題の目標であるポライトネス指導という点に関しては、今回我々がとってきた記述的なアプローチを教育という規範的アプローチに組み込むという難しい課題が残されている。これは単純にアプローチを転換するという問題ではなく、今後、今回の研究課題の成果をさらに発展させて公表する際には、教育というものに対する過度に規範的態度を改めるように働きかけていく必要もある。 今後、これまでに公表した論文や学会発表に加え、分担研究者を中心とするメンバーの共著による単行本および研究代表者の単著の単行本が平成29年度末に刊行の予定である。
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Research Products
(2 results)