2013 Fiscal Year Research-status Report
近代日本の植民地における自然災害と防災についての研究
Project/Area Number |
25370806
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山崎 有恒 立命館大学, 文学部, 教授 (00262056)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 植民地期朝鮮 / 歴史災害 / 防災史 |
Research Abstract |
①「植民地期朝鮮歴史災害史料研究会」の活動 研究代表者を中心に大学院生、学部生たちからなる表記研究会を立ち上げ、植民地期朝鮮発行の新聞『京城日報』より歴史災害発生の概要(日時、場所、原因、対応、結果)を明らかにするとともに、植民地で自然災害がどのように意識され、それへの対策がどのように組み立てられていたかを検討した。平成5年度は刊行から15年分について調査を終了した。また実際に植民地期朝鮮に在住していた引揚者数人より、当時の防災の在り方について、貴重な証言を得た。 ②国内外の史資料館における調査 国内の史資料館については、国立国会図書館、国立公文書館、外務省外交資料館などでの調査を行い、植民地の防災体制、防災技術、防災思想に関する史料を調査した。国外では2013年9月および2014年2.3月に韓国ソウル市での調査を行い、韓国国立図書館、国会図書館、高麗大学図書館、同韓国民族文化研究所図書室などで植民地期に発行された雑誌を中心に研究を進めた。『朝鮮と満州』『韓国総督府月報』などからいくつかの有用な情報を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①「植民地期朝鮮歴史災害史料研究会」の活動に関しては、おおむね当初の予定通りに進められ、15年分の新聞について検討できた。 ②史料収集については、平成26年度夏季に予定していた韓国での2度目の史料調査を、前倒しで25年度内に実施するなど、当初の予定とほぼ同様か、ないしは少し上回る進度ですすめられている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画通りに進めていくこととしたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に韓国より購入を予定していた図書資料(植民地期朝鮮発行雑誌総目録)が、現地での絶版のため入手不可能となり、代わりに韓国の図書館が所蔵している原本からのコピー製本を行うこととなったが、その手続きが年度末に間に合わず、年度を越えて実施することとなったため、予算の繰り越しが生じた。 ①「植民地期朝鮮歴史災害史料研究会」運営のための費用~具体的には研究に参加してくれている院生・学部生への謝金、調査旅費、印刷費、消耗品費などとして使用。 ②国内外の史資料館での調査~国内では国立国会図書館、国立公文書館、外務省外交資料館、防衛省戦史資料室、北海道大学図書館、東京大学図書館、九州大学図書館などでの調査を実施する。そのための国内旅費、印刷費、消耗品費などとして使用する。また国外については、2014年9月に韓国ソウル市での第三回調査を実施予定。そのための研究旅費、外国語文献翻訳のための謝金、印刷費、消耗品費などとして使用を予定している。
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