2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25370810
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Research Institution | University of KinDAI Himeji |
Principal Investigator |
松下 正和 近大姫路大学, 教育学部, 講師 (70379329)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 丹波国 / 氷上郡 / 郷域 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は主に氷上郡を中心とした各郷の歴史的・自然的環境を確認するためのフィールドワークと史料調査を主におこなった。また、並行して市内の中世から近代にかけての地域遺産についても、研究協力者の助言を得ながら調査をおこなった。 1)条里の復元的研究:古代氷上郡のうち、比較的条里遺構が残されている氷上町横田地区などを中心に、調査をおこなった。その結果、長地型のプランを想定することができた。 2)古代山陰道など古道の復元的研究:氷上郡内の古代山陰道のルートはもちろんのこと、地元で伝承されている古道や、今に生きる「古道」のルートを参照しながら、人々の交通や地域間交流の在り方について検討をおこなった。その結果、市島町と氷上町を結ぶ「鴨坂」ルートの存在が明らかとなり、鴨社領の展開とも密接に関連していることが明らかとなった。 3)古代の生業研究:氷上郡からの荷札木簡などにより、貢納物データを整理し、中世荘園からの貢納物ともあわせながら復元した。 4)古代の式内社研究:氷上郡の場合、郷数と式内社数が近似し、また現存式内社の位置と郷域も近似していることから、前近代における式内社分布や、奉斎氏族や奉斎神などの研究をおこない、郷域の支柱としての神社の在り方について検討をおこなった。 なお以上の研究成果の一部に関しては、近大姫路大学人文学・人権教育研究所編『翰苑』第2号の「古代郷域史研究序説-丹波国氷上郡の諸郷を例に」において、報告済である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ順調に達成できているが、以下の点でさらに努力を重ねる必要があり。 ・丹波国氷上郡に関する考古、古代、中世史料の集成作成 ・現地での説明会 ・社会科教育での教材化
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、下記の点もふまえながら、氷上郡の政治的・自然地理的な場に着目し、地域遺産を郷域史という視点から新たにとらえなおす。 ・中世荘園の検討 ・近世絵図などによる氷上郡内の古代景観復元など 今年度は最終年度のため、地域社会の多様性や特性を追究する新たな古代地域史研究の枠組みを「郷域」という視点から総括する作業を行う。
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[Presentation] 古代史研究の基礎2014
Author(s)
松下正和
Organizer
「とよおか市民学芸員」養成講座
Place of Presentation
但馬・国府国分寺館(兵庫県豊岡市)
Year and Date
2014-06-29 – 2014-06-29
Invited
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