2014 Fiscal Year Research-status Report
北海道内に所在する北海道外関係の近世武家文書に関する基礎的研究
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25370816
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| Research Institution | History Museum of Hokkaido |
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Principal Investigator |
三浦 泰之 北海道開拓記念館, 学芸部, 学芸員 (50300843)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 日本史 / 近世武家文書 / 北海道移住 / 近世史料論 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究を実施する上では、北海道内に所在する北海道外関係の近世武家文書の所在調査と個々の文書群の構造分析から、その全体像を把握すること（個々の文書群全体の概目録と、その中の近世文書１点１点の資料目録の作成など）が欠かせない。平成26年度の主な成果は、以下の通りである。
①資料目録の作成と内容分析を進めていた、南幌町郷土史研究会所蔵の板垣家文書1,548件（明治26年(1893)以降に現南幌町へ移住した三重団体を率いた旧津藩士の文書群）に関して、三重県立図書館、三重県総合博物館、三重県史編さん班において史料調査と意見交換を行った。三重団体を率いた板垣贇夫の津藩士時代の経歴や津藩の研究史上における板垣家文書の重要性などについて確認した。
②平成26年度に道央地区で所在を確認した、札幌市内個人蔵の井深家文書約450件（明治７年(1874)に斗南藩経由で北海道へ移住した旧会津藩士の文書群）、岩見沢市内個人蔵の植松家文書57件（明治23年(1890)に現新十津川町に移住した旧大和国十津川郷士の文書群）（平成26年度中に北海道開拓記念館へ寄贈）について、資料目録の作成と内容分析を進めた。
③道北・道南・道東地区について、文書群の所在調査を実施した。主な資料群としては、市立室蘭図書館及び室蘭市歴史民俗資料館所蔵の仙台藩角田領添田家関係資料（明治３年(1870)に現室蘭市に移住した仙台藩角田領陪臣の資料群）、釧路鳥取神社所蔵の美田家文書（明治10年代後半に現釧路市に移住した旧鳥取藩士の文書群）が挙げられる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は、勤務する職場の収蔵庫改修及び展示改修工事に係る業務が錯綜し、当初計画の通りに道内外における出張調査に取り組めなかったが、勤務する職場が所蔵する文書群についての目録作成や構造分析、インターネットや刊行物を活用しての所在調査を中心に実施した。
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| Strategy for Future Research Activity |
①平成26年度までの段階で所在を確認した文書群について、近世史料論や由緒論、都市論、村落論など、国内の関連する研究成果を参照しながら、目録作成や構造分析を進める。平成26年度に出張調査に取り組めなかった道南・道東地区の文書群も含めて作業を進めていく。
②「道外文書」の所在調査を、インターネットや刊行物、博物館ネットワークなどを活用して、継続的に行う。
③「道外文書」の内容に関連する国内地域の資料保存・公開施設等にて、関連資料の調査や研究者等との意見交換を行う。平成27年度は、平成26年度に予定していた中国・九州地区、当初計画で予定していた東北・北陸地区での実施を計画している。
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| Causes of Carryover |
平成26年度は、勤務する職場の収蔵庫改修及び展示改修工事に係る業務が錯綜し、当初計画の通りに道内外における出張調査に取り組めなかったことが主な理由である。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度には、①平成26年度までの段階で所在を確認した文書群について、近世史料論や由緒論、都市論、村落論など、国内の関連する研究成果を参照しながら、目録作成や構造分析を進めること、特に、平成26年度に出張調査に取り組めなかった道南・道東地区の文書群も含めて作業を進めていくこと、③平成26年度に予定していた中国・九州地区、当初計画で予定していた東北・北陸地区の資料保存・公開施設等において「道外文書」の関連資料の調査や研究者等との意見交換を行うこと、を予定している。
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| Remarks |
北海道博物館協会 学芸職員部会ホームページにおける連載企画である、コラムリレー「秘蔵品のモノ語り」の第10回として執筆。
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