2014 Fiscal Year Research-status Report
ドイツ領ポーランドにおける政治文化―ライヒとポーランド
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25370869
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
割田 聖史 青山学院大学, 文学部, 准教授 (20438568)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ポーゼン州 / プロイセン / ドイツ / ポーランド / プロイセン議会 / ポーゼン州議会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、19世紀後半のプロイセン(ドイツ)領ポーランドにおける政治文化の変容を検討することを目的とし、具体的にはポーゼン州をめぐる諸結社および議会を分析対象とする。 第二年度である平成26年度は、昨年度に引き続き、ポーランド連盟およびポーランド議員団に関する史料収集を行った。そのため、2015年3月にポズナンにおいて、史料収集を行った。 また、昨年度明らかにした、プロイセン議会成立期(1849-1850)に続く時期の検討が必要となり、1850年代のポーゼン州議会の分析を行った。その成果は、「1850年代のポーゼン州議会に関する一考察」『青山史学』33号(2015年3月)として発表した。この論考では、身分制的に編成された州議会においても、州の資本主義化への対応が前面に押し出されてきたことを明らかにした。この変化は、政治文化の変容に大きな影響を与えたといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ポーランドのポズナンなどで行った史料収集が比較的順調であり、1850年代のポーゼン州議会の議論を検討できたため、平成26年度はおおむね順調であったといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
1860年代から1870年代前半にかけてのポーゼン州議会に関する論考を準備する。この時期は、北ドイツ連邦、および、ドイツ帝国の成立期にあたり、この地域の政治文化に大きな影響を与えたため、この時期を分析することとする。また、1863年のポーランド1月蜂起に関するプロイセン議会の議論の検討も開始することとしたい。
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