2015 Fiscal Year Annual Research Report
自動車リサイクル産業の国際展開に関する日韓比較研究
Project/Area Number |
25370914
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
外川 健一 熊本大学, 法学部, 教授 (90264118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 庭秀 東北大学, 国際文化研究科, 准教授 (70323087)
浅妻 裕 北海学園大学, 経済学部, 教授 (70347748)
木村 眞実 沖縄国際大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (80516865)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自動車 / 韓国 / リサイクル / 中古車 / モニタリング / マテリアルフローコスト会計 / 再生樹脂 / ASR |
Outline of Annual Research Achievements |
日本では急速に進む少子高齢化、若者のクルマ離れを意識した自動車解体業者が、自ら新天地を求めて、日本からの中古車・中古部品の輸出先である、マレーシア、ドバイ、チリ、ニュージーランド、フィジーなどに中古部品卸売業、あるいは自動車解体ビジネスそのものを現地で始めるケースが出始めている。また、2005年の自動車リサイクル法施行前後から、環境マネジメントシステムを導入する自動車リサイクラーが急増した。このようなリサイクラーに、マテリアルフローコスト会計の導入協力を依頼し、自動車解体業における経営分析を行った。 ところで、2014年には世界トップの生産台数を誇るに至った中国への進出は注目されるが、中国へ進出した企業の中には撤退した企業もある。中国では自動車解体、中古部品流通業のみならず、自動車リビルト産業も進出を開始している。 一方、韓国における自動車リサイクルビジネスの国際展開は、私たちの調査では顕著な動きは見られなかった。しかしながら、日本においても自動車リサイクルビジネスには多くの在日コレアの企業かが活躍しており、今後はエスニックビジネスとしての自動車リサイクルについての歴史的考察や、民族性の考察をより深めていく必要がある。また、韓国の自動車リサイクル制度、とくにモニタリングシステムは、様々なアクターの利害関係により、2016年3月現在、いまだ十分な機能を発揮できていない。 ところで、韓国からの中古車輸出は日本に比べ為替相場に左右されやすく、2015年はウォン高の影響で、中古車輸出台数は2年連続激減した。また、韓国の自動車リサイクラーの提供による物量データと、経営データに基づき、マテリアルフローコスト会計の分析を試みた。 また日本の自動車リサイクルはASRの埋立防止を強く意識したものであるが、韓国ではそのような傾向はみられない。
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Remarks |
本研究の成果は、熊本大学環境安全センターウェブサイトを通じて2016年8月を目途に順次公開の予定です。
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Research Products
(6 results)