2016 Fiscal Year Annual Research Report
An Anthropological Study of the Understanding of Prehistoric Cultures through Contemporary Art and the Making of Contemporary Artworks Inspired by Prehistoric Cultures
Project/Area Number |
25370944
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古谷 嘉章 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (50183934)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 文化人類学 / 先史文化 / 縄文文化 / アマゾン先史文化 / 現代アート / 博物館展示 / 遺跡保存 / 世界遺産 |
Outline of Annual Research Achievements |
①[2016.7.24と9.6]「縄文コンテンポラリー展inふなばし』(船橋市飛ノ台史跡公園博物館)において、現代アートと縄文をめぐる関係者の見解を調査した。②[2016.9.9-9.29]ブラジルにおいて、エミリオゲルヂ博物館(パラ州ベレン)とサンパウロ大学考古学民族学博物館において、先史文化と現代アートの関係について実態を調査した。サンパウロ市内で開催中の3展覧会において、先史文化・先住民文化・民俗文化・現代アートの交錯について調査した。(3)[2016.11.21-11.26] 函館市縄文文化交流センター、函館市北方民族資料館、伊勢堂岱縄文館、大湯ストーンサークル館、岩手県立博物館において、先史文化の展示方法について調査した。(4)[2017.1.29-30]「北海道・北東北の縄文遺跡群 世界遺産登録推進国際フォーラム」(東京)において、推進運動の実態について調査した。國學院大學博物館(東京)で開催中の「火焔型土器のデザインと機能Jomonesque Japan 2016」展において、先史文化とアートの接点について調査した。(5)[2017.2.15]山形県立博物館で国宝土偶を活用する取組みについて調査した。 国内の23ヵ所の縄文遺跡および関連施設(博物館・美術館)、海外10ヵ所の考古学関連施設における実態調査の結果、先史遺物の保存・展示が、アカデミズムに自閉することが不可能になり、社会的意味の提案を要請されている現状が明らかになった。現代アートとの関係については、公的な考古学関連施設の関係者のなかには、現代アートと一線を画す態度も少なくないが、少数ながら「現代アートへの接近を積極的に試みる考古学者」と「先史文化に積極的にコミットするアーティスト」が存在することは、現代アートの制作と先史文化の理解のあいだに、今後なおいっそう豊饒な展開がみられるであろうことを予期させる。
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[Presentation] 現代・アート・縄文2016
Author(s)
古谷嘉章
Organizer
第16回縄文コンテンポラリー展inふなばし
Place of Presentation
船橋市飛ノ台史跡公園博物館
Year and Date
2016-09-04
Invited
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