2016 Fiscal Year Annual Research Report
Problems on the Domestic Implementation of Cultural Diversities contained in the International Human Rights Standards
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25380064
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
北村 泰三 中央大学, 法務研究科, 教授 (30153133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
建石 真公子 法政大学, 法学部, 教授 (20308795)
西海 眞樹 中央大学, 法学部, 教授 (50180576)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 文化多様性 / 国際法 / 国際人権法 / ユネスコ / 文化的多様性 / 文化的権利 / 持続可能な開発 / グローバル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
1年の研究期間の延長を願い出ていたところ認められたので、本年度は、最終的に本研究課題についての研究成果を取りまとめる時間を確保することができた。 当初の研究計画の予定どおり、研究期間内に成果を取りまとめて単行本として出版する計画を進めてきた。 まず、平成28年9月末をめどに研究会に参加してきたメンバーに対して、これまでの研究成果を纏めた原稿を提出するように求めた。 ついで、それらの原稿は、10月以降、中央大学出版部の協力により出版の手はずを整え、最終的には平成29年3月に『文化多様性と国際法-人権と開発の視点から』(中央大学出版部)と題する研究書として公表することができた。本書の編者には、研究代表者である北村泰三と研究分担者である西海真樹(中央大学法学部教授)が編者となり、13名からの原稿を掲載している。本書は、410ページほどとなり、若手の研究会メンバーの協力により、巻末には詳細な索引を付けることができた。 本書は、一口で言えば、ユネスコが主唱する文化多様性の意義を国際法における人権と開発の視点から論じた共同研究の成果である。その要諦は、ユネスコが主唱する文化多様性と持続可能な開発概念の承認に基づく差別や偏見のない社会の構築をめざすための国際法的ストラテジーに関する研究である。別の角度からいえば、本書は、文化的な観点から社会的に排除されがちであった先住民、少数民族、LGBTおよび女性らの社会的包摂と人権の尊重を目指すための諸課題について、国際法や人権法の観点からの研究書である。これらの観点から、本書は、少なくともわが国では、これまでに類書を見ない先端的な研究成果として重要な意義を有している。
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Research Products
(8 results)