2015 Fiscal Year Annual Research Report
「軍事力」と「政治力」―米中関係における「影響力」の検証
Project/Area Number |
25380207
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
伊藤 剛 明治大学, 政治経済学部, 教授 (10308059)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 日米中関係 / 海洋安全保障 / 戦略的あいまい性 / パワー / 米中関係 / 航行の自由 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度は、6月の北京への出張と、7月の国際シンポジウムの開催とに大きなエネルギーを注いだ。6月の北京への出張は、習近平政権が考案した「一帯一路」構想に対する意見聴取と現地での評価についてインタビューを試みた。これだけスケールの大きな構想は将来予測が難しく、評価はまちまちで、中国国内でも投資額に見合う成果が得られるかどうかは、意見が分かれるところであった。 7月の国際シンポジウムは、東シナ海・南シナ海の平和と安定のためにはどのような施策が考えられるかを中心に米国、中国、ベトナムから研究者を招聘し、それぞれの立場から海洋安全保障に関する意見を表明してもらった。「領有権」「排他的経済水域」「航行の自由」といった海洋空間特有の用語の用い方も各国によってまちまちで、とくに中国の用いる南シナ海の「管轄権」という概念は、二国間交渉であれ、多国間交渉であれ、中国に特有な用語の使用法である。 こういった一連の研究会を円滑にこなすために、本プロジェクトは研究推進員を恒常的に雇用する必要があり、ポスドク研究員や大学院博士課程の学生に資料整理、シンポジウム開催に関するロジ等について助力を得た。
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Research Products
(4 results)