2015 Fiscal Year Annual Research Report
知の共有化モデル=オープンソースソフトウェアの市場価値と労働生産性の計測の研究
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25380229
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
野田 哲夫 島根大学, 法文学部, 教授 (30243413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹生 晃隆 宮崎大学, 地域資源創成センター, 准教授 (00432617)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | オープンイノベーション / オープンソース / 情報経済 / 情報産業 / 情報サービス産業 / IT企業 / OSS / Open Source |
Outline of Annual Research Achievements |
① 日本国内の情報サービス企業に対して平成24年度から平成26年度にかけて3年間行った企業のOSS活用・貢献アンケート調査結果を集計し、OSSの活用及び開発貢献と企業経営との関係を分析するために、OSSの活用や開発貢献、企業経営に関わる指標等の調査項目について、3カ年の変化や差異の分析を行うべく、各項目の平均値の差の検定(t検定)を行った。OSSの活用・開発貢献と経営指標との間に、特徴的な関連性は見い出せなかった。一部のOSSでは、有意な差異もみとめられたが、説明が困難であった。
② 次に3カ年に渡るデータをそれぞれの年度のデータを「資本金規模」で5つのカテゴリーに分けた上で生産関数を想定することで回帰分析を行った。その結果OSSの活用は今期の売上高に影響するものとして捉えられるという今までの各単年度での結論は、この分析によっても証明されたことになる。また、OSSの開発貢献は今期、もしくは次年度以降の売上高に影響せず、また今期、もしくは次年度以降の従業員増減に影響しないという分析結果も、今までの各単年度での分析結果と一致した。日本のIT企業におけるOSSの活用および開発貢献が企業成長に与える影響を分析する上で、示唆的な分析結果となった。
③ これらの研究成果を国内外の学会で発表し、論文としてまとめた。
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Research Products
(15 results)