2016 Fiscal Year Annual Research Report
統合的経済倫理学に基づく多元的秩序理論の構築-中間組織の統合的把握に向けて-
Project/Area Number |
25380250
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
永合 位行 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (40218037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 寿来 名古屋学院大学, 現代社会学部, 准教授 (10379505)
佐々木 亘 鹿児島純心女子短期大学, その他部局等, 教授 (40211940)
鈴木 純 神戸大学, 経済学研究科, 准教授 (40283858)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 経済倫理学 / 多元的秩序 / 経済政策 / 中間組織 / 共同体 / 連帯性 / 非営利組織 / コミュニティ |
Outline of Annual Research Achievements |
経済分析における二元論的枠組みを批判的に検討することによって、統合的経済倫理学に基づく多元的秩序理論という新たな分析枠組みの構築を目的として研究を進めた。具体的には、諸中間組織を統合的に把握するための基礎となる分析と、それに基づく理論的・政策面論的研究に関して、4つのアプローチ(経済倫理学・連帯性・非営利組織・地域コミュニティ)から接近を試みた。 それぞれのアプローチによる具体的な研究内容は以下のとおりである。 1. ドイツ語圏における経済倫理学の多様なアプローチの詳細な検討を通じて、福祉国家に代わる新たな経済秩序構想の基盤となりうる経済倫理学の体系を明らかにする研究を行った。 2. 共同体と連帯性を主題とする単著原稿を作成した。また,自然法に関して,家族との関係と永遠法との関係から研究を行い、さらに,アンセルムスへと研究範囲を広た。 3. 非営利組織研究における価値の多元性と経済主体の経済行動に関する理論的・概念的検討を進めるとともに、兵庫県内におけるNPO法人の実態を調査し、基礎データを収集・作成した。 4. 名古屋市における老人クラブアンケートのデータを基に、地域組織としての課題と活性化方策について実証分析を行った。また、ドイツにおける地域を基盤にした高齢者組織および世代間交流活動の現状と課題についてフィールドワークの成果を基に検討するとともに、我が国とドイツにおけるコミュニティの有する役割ならびにコミュニティの捉え方そのものの相違の可能性を明らかにした。
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Research Products
(8 results)