2016 Fiscal Year Research-status Report
安井琢磨の思想・方法・理論--埼玉大学所蔵安井琢磨文庫のデータベース化とその解釈
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25380252
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
金井 辰郎 東北工業大学, ライフデザイン学部, 教授 (90332022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 忠信 埼玉学園大学, 経済経営学部, 教授 (40185559)
柳澤 哲哉 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (90239806)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 安井琢磨文庫 / 一般均衡理論 / 経済理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
論文・書籍・辞典のdigest部分について、資料全体を視野に入れ、詳細な分析(年代、雑誌種別など)を行った。また、安井がオリジナルな主張、研究を書き留めた部分(草稿と思われる部分)に関して、安井によると思われる草稿1点を翻刻・解説する論文を東北工業大学ディスカッションペーパーとして刊行した。前年度までに作成していたweb形式のデータベース(非公開)について、内容を再検討の上、DVDに収め、またそのデータベースを紹介する文書を印刷した。今年度までの作業により、現時点ではまだ公刊までたどり着いてはいないが、自筆ノートの全体像をほぼ把握できた。自筆ノートのかなりの割合は読書ノートであり、膨大な書誌情報を安井が書き留めていたことが分かる。初期においては独語雑誌が、中期においては英国雑誌が、後期においては米国雑誌が多くみられる。次年度の以降、さらに詳細にその内訳の傾向を取りまとめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
資料のデジタル化、テキスト化、データベース化は順調に進んでいる。研究ノートの大半を占める、論文・書籍・辞典のdigest部分については、ほぼ全部分の分析が終了し、その中心的資料をDVD形式で閲覧できるようにした。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の最終年度であることから、今までの研究成果を踏まえ、さらに未検討の部分を加えて、全体を網羅した分析を行う。安井の研究ノート全32冊中に書き込まれている読書ノート部分の全タイトルについて、順次、分析・紹介する論文を作成、刊行する。また、安井がオリジナルな主張を書き留めた部分(草稿)に関する分析を継続する。ノートのテキスト化が未終了の部分について、テキスト化を行う。報告書も作成する。
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Causes of Carryover |
2014年3月に安井琢磨氏遺族より、追加資料の受贈を受けたが、その部分の作業が当初計画に対して追加になっており、(これまでにも作業は継続してきたが)資料のテキスト化・データベース化作業について繰り越し部分が若干ある。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
テキスト化、データベース化の追加作業の費用として使用する。
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