2015 Fiscal Year Annual Research Report
初期近代イギリスにおける信用の制度化をめぐる議論とその論争点
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25380259
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Research Institution | Ohtsuki City College |
Principal Investigator |
伊藤 誠一郎 大月短期大学, 経済科, 教授 (20255582)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | イングランド / オランダ / 重商主義 / 銀行 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)26年度から取りかかり始めた、英語単著刊行のためのbook proposalを27年度初めに仕上げ、Oxford University Pressから17世紀経済史に関する英語単著を近々に刊行するケンブリッジ大学の山本浩司氏に読んでもらい、5月のローマでの欧州経済思想史学会(ESHET)の帰りにロンドンに立ち寄り、直接詳細なコメントをもらった。また、ESHETでも助言をもらった、ダブリン大学のAntoin Murphy氏にも、帰国後メールでコメントをもらい、それを踏まえて、必要な参考文献を読み、28年3月に東京大学で開催されたポリティカル・エコノミー研究会で 'Institutionalising English economy: four controversies over the Dutch model'として報告し、多くの重要なコメントを得た。(2)5月のローマでのESHETで、26年に豪州経済思想史学会で報告した原稿の拡大版である‘A neighbour country, Holland: an ideal model to follow, or just an enemy?’を報告した。これは、現在準備中の単著の原稿の一部にもなる予定。(3)9月に小樽商科大学で開催されたヨーロッパと日本の経済思想史学会の合同セミナーで、組織運営委員をつとめ、私自身も‘Land-bank projects after the establishment of the Bank of England’を報告した。これは、これまで続けてきている、1695年のイングランドにおける土地銀行論争の研究の一部である。(4)『経済学史研究』の編集委員会より依頼された、P.Stern & C.Wennerlind編の大著Mercantilism Reimaginedの書評論文を書くために、また(1)のbook proposalの参考資料調査のために、9月以降関連二次文献を集中的に読み、これを踏まえて、'Mercantilism reimagined or redefined?: A Review of Mercantilism reimagined: political economy in early modern Britain and its empire, edited by Philip J. Stern and Carl Wennerlind'として、3982wordsの書評論文にまとめ、提出し、修正の上3月に受理された。
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