2015 Fiscal Year Annual Research Report
原油価格変動を考慮した失業と経済成長のベイズ統計分析
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25380263
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
姜 興起 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (70254662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 英雄 東京理科大学, 経営学部, 准教授 (90347724)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 原油価格 / 景気変動 / 失業率 / 経済成長 / ベイズモデル / 経済時系列 / 時変係数VARモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、以下の3つの課題について研究を行った。 (1) DEAのモデリングと推定の新規アプローチ:包絡分析法 (DEA: Data Envelopment Analysis) のモデルと推定に関する新規アプローチを提案した。また、経済産業研究所 (RIETI) のR-JIPデータを利用し、日本の都道府県間と産業間における効率性のダイナミックスを分析した。 (2) 生産要素拡大型の技術進歩を考慮したCES生産関数のベイズ推定:資本増加的技術進歩と労働増加的技術進歩を考慮したCES生産関数のベイズ推定の方法を提案した。また、台湾と韓国における最近のマクロ経済時系列データを用いて提案法の適用例を示した。本提案法では資本と労働の効率性パラメータをともに時変パラメータとして扱う。また、これらの時変パラメータの推定に際し、平滑化事前分布を導入したベイズモデルを構築した。分析の結果によれば、台湾の経済成長において労働増加的技術進歩の寄与が顕著であった。他方、韓国の経済成長については、資本増加的技術進歩の効果が相対的に大きかった。 (3) 原油価格変動が日本の失業率と景気動向に与える影響:需要不足失業率の変化、景気動向の変化および原油価格の変化の3変数を対象とし、それらの相互影響関係を時変係数付きVARモデルで解析した。平滑化事前分布を導入したベイズ型VARモデルにより、3変数間の時変パワー寄与率などの推定結果が得られ、変数間の相互影響関係の動的特性が見出された。例えば、長期的に景気拡大は失業率の低下をもたらす。また、長期的に原油価格の上昇は景気の低迷と失業率の上昇をもたらす。
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Research Products
(8 results)