2014 Fiscal Year Research-status Report
公益法人を巡る改革が公益法人の活動に及ぼす影響の定量的分析・評価に関する研究
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25380277
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
金子 優子 山形大学, 人文学部, 教授 (30400526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 健太郎 明星大学, 経済学部, 講師 (20415607)
高橋 朋一 青山学院大学, 経済学部, 教授 (90316886)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 公益法人の改革 / 改革の評価 / 経済政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24年経済センサス活動調査の調査票と平成23年12月1日現在で実施された特例公益法人概況調査の調査票の完全照合を行い、コンピュータ上での照合及び目視による照合により、15,494法人について照合データを作成した(照合率78.0%)。この照合データを用いて、平成16年照合データから作成した集計表と同一の表頭・表側を用いる集計表を作成した。 特例民法法人概況調査に含まれない新公益法人(691法人)について内閣府が運営するwebsiteへの閲覧請求により財務諸表を入手したが、概況調査と財務諸表では、その作成目的が異なることから記入項目の内容に大きな乖離があることが明らかになった。そのため、閲覧請求により入手した財務諸表の利用は断念し、経済センサス活動調査からの財務データ(収入総額、費用総額等)を用いることとした。 平成23年特例民法法人概況調査に含まれない新制度に移行した公益社団・財団法人、一般社団・財団法人については、名簿が存在しないため、経済センサス活動調査から23年特例民法法人概況調査との照合に漏れた法人データから法人名の冒頭文字列の検索を行い、公益社団・財団法人、一般社団・財団法人約800法人を把握した。 平成16年公益法人概況調査と平成23年特例民法法人概況調査の調査票について電話番号を用いてパネルデータの作成を行ったが、電話番号による連結では連結できないデータが約6,000法人発生するため、他の方法によることとした。 平成27年度における社会福祉法人の集計に用いるための社会福祉法人名簿データを整備した。政府関係法人について、平成16年データと平成24年データの集計・分析を行い、分析結果は山形大学紀要に投稿中である。山形県内の公益法人について、公益法人改革前後の活動状況の変化を把握するアンケート調査を実施し、平成27年2月3日に山形県内の有識者を集めた報告会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1.平成26年度に予定した作業で完了したもの 平成24年完全照合データ作成と当該データを用いた集計表の作成、平成23年特例民法法人概況調査に含まれない新制度に移行した公益社団・財団法人、一般社団・財団法人の抽出、平成16年公益法人概況調査の調査票と平成23年特例民法法人概況調査の調査票のパネルデータの作成、社会福祉法人名簿の整備 2.平成26年度に引き続き、平成27年度も行うもの 新制度に移行した公益社団・財団法人、一般社団・財団法人及び23年照合データにある法人を含めた集計、平成16年完全照合データと平成24年完全照合データを用いたパネルデータの作成
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度には、平成23年特例民法法人概況調査に含まれない新制度に移行した公益社団・財団法人、一般社団・財団法人(検索で抽出した約800法人)について、平成23年照合データにある法人を含めて、従業者数、収入額、費用総額、費用の内訳項目、付加価値額を、産業大分類別、従業者規模別、年間収入階級別に集計する。 平成16年完全照合データと平成24年完全照合データを用いたパネルデータの作成については、26年度に、電話番号による照合を行ったが、照合できない法人が16年データで約3,000、24年データでも約3,000確認できたので、パネル化のための照合手法を再検討する。また、26年度における検討の中で、平成16年調査から平成24年調査までの毎年のデータを用いてパネルデータを作成することが新たに提案されたので、内閣府に対し平成17年から平成20年調査の個票について情報公開請求を行い、個票を入手する。平成16年調査から平成24年調査までのパネルデータの作成を行い、集計表を作成する。 平成24年経済センサス活動調査の調査票情報提供の申出により個票を入手し、社会福祉法人、学校法人及び社会医療法人の名簿データファイルを用いて、それぞれの法人類型別の個票を抽出したデータセットを整備し、集計する。 平成28年度には、上記により作成した集計表を分析し、公益法人を巡る改革が公益法人の活動に与えた影響を評価するとともに、社会福祉法人等との比較における公益法人の活動の特徴を明らかにする。これらの分析・評価結果について、国際行政学会等の国際学会を含む各種学会で報告し、専門家との意見交換を行う。分析・評価結果を取りまとめた報告書を作成する。
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Causes of Carryover |
研究代表者の病気治療のため、研究代表者及び研究分担者が集まる研究会が開催できず、また、各種学会における発表ができず、旅費が使用できなかった。さらに、研究分担者(小林健太郎)が短期在外研究のため、経費が使用できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究会については開催場所と開催時期を吟味して、開催する。平成27年9月に開催される統計関連学会連合大会(開催場所:岡山大学)において研究成果の報告を行う。さらに関連する学会において研究成果を発表する。 平成17年、18年、19年の公益法人概況調査の調査票について、内閣府に対し情報公開請求を行い、電子データを入手する(公開に係る手数料等が必要)。 パネルデータの作成に資するため、内閣府に対し、平成16年10月2日から平成20年11月30日までに新設された公益法人の名簿情報及び平成20年12月1日から平成23年11月30日までの間に解散した法人、新制度へ移行した法人の名簿情報を情報公開請求して、当該情報を入手する(紙媒体のコピーによる情報提供を受ける場合は、コピー代が10万円ほどに上る見込み)。
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