2016 Fiscal Year Research-status Report
公益法人を巡る改革が公益法人の活動に及ぼす影響の定量的分析・評価に関する研究
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25380277
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
金子 優子 山形大学, 人文学部, 教授 (30400526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 健太郎 明星大学, 経済学部, 講師 (20415607)
高橋 朋一 青山学院大学, 経済学部, 教授 (90316886)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 公益法人改革 / 経済政策 / 改革の評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24年経済センサス活動調査と平成23年特例民法法人概況調査の完全照合データについて、個票データの確認を行ったところ、特例民法法人以外の法人(社会福祉法人、学校法人、信用金庫、信用組合、事業協同組合、農業協同組合等)が含まれていることが判明したので、個票データの確認・削除作業を行った。確認作業を行った完全照合データを用いて集計表の作成を行った。 社会福祉法人について名簿データファイルを用いて平成24年経済センサス活動調査の調査票から社会福祉法人の個票を抽出し、集計表を作成した。 平成16年事業所・企業統計調査と平成16年公益法人概況調査の完全照合データと平成24年経済センサス活動調査と平成23年特例民法法人概況調査の完全照合データについて、法人整理番号を用いてパネルデータを作成した。このパネルデータを用いた集計表を作成した。 上記により作成した完全照合データ及び完全照合データのパネルデータの集計結果の分析により、公益法人制度改革の影響として、法人の二極化が進んだこと、とりわけ大規模法人に従業者数及び年間収入合計が集中するようになったこと、従業者数は法人数の減少にもかかわらず増加し、女性とパート・アルバイトなどの非正規労働者が増加したこと、事業活動においては、収益事業や受託事業に重点が置かれるようになったこと、事業収入に占める国からの補助金等収入の割合は縮小したが、都道府県からの補助金等収入の割合は拡大したこと、資産額、負債額がともに半減し、新制度下の法人への移行に備えた資産・負債の整理の動きがみられること、新制度の法人への移行は従業者数、年間収入合計が大きい大規模法人からなされたこと、補助金や委託費は支給対象の法人数を絞った集中化がみられること、「教育、学習支援業」と「医療、福祉」への移行の傾向がみられることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の病気治療のため、研究の実施が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の初年度、第二年度及び第三年度に作成した集計表及び平成28年度に作成する集計表を分析し、公益法人を巡る改革が公益法人の活動に与えた影響を評価するとともに、社会福祉法人、学校法人及び社会医療法人との比較における公益法人の活動の特徴を明らかにする。作成した集計表とこれらの分析・評価結果を取りまとめた報告書を作成する。
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Causes of Carryover |
研究代表者の病気治療のため、研究代表者及び研究分担者が集まる研究会があまり開催できず、旅費が使用できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
作成した集計表と集計表の分析・評価結果を取りまとめた報告書を刊行物として作成する。
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Research Products
(3 results)