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2014 Fiscal Year Research-status Report

豪州の国際協力と東南アジア:豪州の乾燥地域開発の経験とタイ東北部農村開発

Research Project

Project/Area Number 25380281
Research InstitutionTokyo University of Foreign Studies

Principal Investigator

宮田 敏之  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (70309516)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2017-03-31
Keywordsタイ農業 / オーストラリア国際開発援助 / 東北タイ / ジャスミンライス
Outline of Annual Research Achievements

平成26年度は、平成25年度に引き続き、タイ国内における調査、特に、タイ国立チュラーロンコーン大学図書館等における資料の調査と収集、および東北タイ「トゥングラーローンハイ」地域に位置するローイエット県における農業開発及び香り米ジャスミン・ライスの栽培拡大について調査をおこなった。その主な内容は、①チュラーロンコーン大学での資料調査によって、オーストラリアのタイに対する国際開発援助に関する博士論文(Juliet Hunt, “A Critical Assenssment of Australian Official Development Assistance Policy and Practice,” Ph.D Thesis, the University of New South Wales, 1986.)を入手しえた。この論文の分析を通じて、オーストラリアのタイに対する国際開発援助の特徴と経緯を再整理することが可能となった。オーストラリアにおける資料調査を行う上で、極めて重要な文献であった。②タイ政府が1980年代に実施した東北タイ「トゥングラーハーイ」地域の開発に関する、1980年代末時点でのプロジェクト評価書を、バンコクのタイ農業・協同組合省土地開発局資料室において入手し、その分析を行い、タイ政府が農業・協同省土地開発局のみならず、灌漑局、あるいは内務省等の多くの部局を動員して、トゥングラーローンハイ地域の農業開発、道路整備、灌漑整備等をおこなったことが明らかになった。1970年代末に実施されたオーストラリアの国際開発援助による農業開発と土壌改良プロジェクトとの関連が次の課題となることが明らかになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成25年度と平成26年度においては、タイでの調査とそこで収集した資料の分析を中心におこなってきた。こうした資料の収集と分析は、タイでの新たな資料発見につながり、かつまた、平成27年度の実施するオーストラリア国立公文書館等における本格的な資料調査の事前予備調査にもなった。平成25年度と平成26年度のタイにおける調査の成果をもとに、平成27年度にはオーストラリアでの調査を本格化し、研究成果をまとめていく。

Strategy for Future Research Activity

平成27年度においては、オーストラリア国際開発庁(Australia Agency for International Development-AusAID:1995 年改組)とオーストラリア国立公文書館(The National Archives of Australia :Canberra)で資料の調査収集を集中的におこない、1970年代以降のオーストラリア政府側のタイに対する国際開発援助、特に、雨季の洪水被害と乾季の旱魃被害にしばしば苦しむ東北タイの「トゥングラーローンハイ」地域に対する開発援助の実施に関わる資料の調査と分析を行う。また、1970年代から80年代に東北タイでオーストラリアの国際開発援助に関わった専門家たちとの情報交換をさらに密にして、ヒアリング調査を実施し、オーストラリアのタイに対する国際開発援助の実態を多角的に検証していきたい。また、たオーストラリア政府の開発援助とタイ政府の開発政策によって、「トゥングラーローンハイ」地域がどのように変化し、特に、世界的に有名な高級香り米ジャスミン・ライスの栽培拡大につながったかをタイ、特に、東北タイでの調査によって検証したい。
オーストラリアとタイにおける調査の成果を整理し、研究成果をまとめる。

Causes of Carryover

平成26年度においては、タイでの資料調査と日本での資料分析に重点を置いたため、オーストラリア調査をおこなえず、その調査旅費分が未使用となり、次年度に繰り越すことになったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成27年度には、オーストラリア調査出張日程を早期に調整して確定し、オーストラリアでの資料調査と収集を充実したものにしていく計画である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 東南アジアの主食コメは今?:食糧自給と不安定化する世界食糧貿易2014

    • Author(s)
      宮田敏之
    • Journal Title

      東京外国語大学東南アジア課程編『東南アジアを知るための50章』明石書店

      Volume: 129 Pages: 137-143

  • [Journal Article] 台骨としての農業:しぶとく発展し続けるタイ農業2014

    • Author(s)
      宮田敏之
    • Journal Title

      綾部真雄編 『タイを知るための72章(第2版)』明石書店

      Volume: 30 Pages: 98-105

URL: 

Published: 2016-05-27  

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