2014 Fiscal Year Research-status Report
地域資源を活用した地方農山村の知識経済化政策に関する研究
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25380291
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
佐無田 光 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (80345652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 透 金沢大学, 人間社会環境研究科, 教授 (10249138)
安嶋 是晴 金沢大学, 経済学経営学系, 助教 (40401880)
伊賀 聖屋 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (70547075)
市原 あかね 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (80235572)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 6次産業化 / 地域資源 / 地域ブランド形成 / ローカルフードシステム / バイオマス / 能登 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、農山村の地域資源を基礎にした地域振興の課題に対して、条件不利地域における知識集約的なサービス工程の導入という観点から、資源開発・流域管理・人材調達を統合した地域マネジメントの政策理論の開発を試みている。これに対応して、①地域資源の創造的活用、②ローカル流通システムの再構築、③人材の調達・育成の3つの研究領域を設定し、①は市原(バイオマス資源の産業化)と平田(地域ブランド)、②は伊賀(ローカルフードシステム)と佐無田(異業種連携の事業創出)、③は安嶋(輪島漆器産業の再生)と佐無田(農村起業)が担当している。本年度においては、①については、木質燃料生産の全国動向および石川県白山地域を事例にした森林資源を活かした自然共生型の生業づくりに関する検証、②については、能登産ワイン生産事業を事例としたローカルフードシステム再生成の研究、③については、石川県輪島市における漆器産業実態調査と同七尾市における水産加工業の展開可能性の検討を行った。また、バイオマス、6次産業化の先進事例として北海道の芦別市、帯広市を調査した。これらから明らかになってきたこととして、いずれの事例においても、政策工程として、(1)地域の現状の定量的把握、(2)全国動向または他地域事例からの情報の抽出、(3)地域におけるステークホルダーのネットワークと学習過程が必要であると言える。最終年度に向けて、政策工程の内容をより精緻化していく作業を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に行った理論研究・実態研究に加えて、本年度は、担当分野ごとに地域に密着する形で実証研究を進展させることができた。これによって、地方農山村の知識経済化の政策工程を体系化できつつあり、今後はこの内容を精緻化する段階まで来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
3年度目には、これまでの実態調査や実証研究で得られた知見を元にして、必要に応じて追加調査を実施しながら、それぞれ研究成果の論文化を行い、諸工程ごとの個別論点をより具体化・問題解決的に検討を深める。年度内に研究報告会を開催し、内容を充実させた上で、最終的な研究成果のとりまとめにつなげる。
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Causes of Carryover |
3月に実施した実地調査において予定よりも旅費が安く済んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1~2年度目に得られた情報を活用しつつ、定例研究会、学会報告、追加調査、理論研究(文献収集)、データ解析などを中心に執行予定である。
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Research Products
(11 results)