2015 Fiscal Year Research-status Report
構造推定アプローチを利用したダイナミックプライシングの経済分析
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25380314
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
牛房 義明 北九州市立大学, 経済学部, 准教授 (90343433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 尊秋 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (20293079)
平山 克己 北九州市立大学, 経済学部, 教授 (00336950)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スマートコミュニティ / デマンドレスポンス / ダイナミックプライシング |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、ダイナミックプライシング適用世帯の月間電気代の変化とダイナミックプライシング発動による参加世帯の節電行動について分析した。ダイナミックプライシング適用世帯の1世帯あたりの夏期の平均月間電気代(6月から9月分の4ヶ月平均)は非ダイナミックプライシング料金体系より安くなることが確認された。しかしながら、冬期の1世帯あたりの平均月間電気代(12月から2月分の3ヶ月平均)は非ダイナミックプライシング料金体系より高くなった。 冬の電気代が高くなる原因としては、実証地域がオール電化であること、冬のダイナミックプライシング発動時間が朝と夕方で食事の準備のために節電が困難であることが挙げられる。 ダイナミックプライシング発動によるダイナミックプライシング適用世帯の節電行動については、外出による節電か在宅による節電かについて電力消費量から推測した。夏、冬(夕方)ともにダイナミックプライシング適用世帯の外出率はダイナミックプライシング非適用世帯より高いことが確認された。 以上の結果は、2015年の東アジア環境資源経済学会の企画セッション(座長 牛房、報告者 牛房、加藤)において報告された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究成果を論文としてとりまとめることができた。その成果を国内のセミナー、国内外の学会などで報告することができたため。また、本研究の成果を査読付きの海外学術誌に掲載されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果を国内外のセミナー、研究会、学会などで報告し、査読付き海外学術誌に投稿する。特に、学会報告では企画セッションに応募し、本研究の成果を報告する。 さらに、社会実証参加住民に対する研究成果報告を実施し、研究の意義、スマートなエネルギー消費の参考にして頂くことを目指す。
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Causes of Carryover |
学会報告予定だったが、実証実験参加世帯への聞き取り調査の実施が参加世帯との日程調整に時間が掛かったため、一部の論文の取りまとめなどの作業がずれ込むことになった。そのため、旅費の執行を取り止めた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
改めて学会報告を行うために、旅費を執行する予定。
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Research Products
(3 results)