2016 Fiscal Year Research-status Report
貿易・環境政策としての情報操作、および品質規制に関する理論研究
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25380343
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
服部 圭介 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (50411385)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 環境政策 / 国際貿易 / 情報操作 / 寡占市場 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究4年目となる平成28年度には、平成27年度に完成させワーキングペーパーとして公開していた論文 ”Profit-maximizing wages under duopoly” の再投稿・改訂作業を行った。この論文はフィールドトップの国際査読雑誌からリジェクトされた後、査読者からのコメントを元に改訂作業中であり、平成29度中には他の国際査読雑誌に再投稿するべく準備中である。
また、平成28年度には、本研究課題に沿った研究として、独占的な環境技術開発部門が存在する経済での最適な環境・技術普及政策を理論的に考察した論文 ”Optimal combination of innovation and environmental policies under technology licensing” を書き上げ、国際査読雑誌であるEconomic Modellingに投稿し、改訂要求を受けた(この論文は平成29年4月30日に掲載受理を受けており、平成29年度中には公刊される予定である)。この論文は、閉鎖経済における環境政策の効果を分析しているが、寡占的産業構造と環境汚染を組み込んでおり、本研究課題の開放経済の理論と理論的土台を共有しているものである。
また、平成27年度より引き続き取り組んでいる論文 ”Optimal trade policy when firms compete in price and timing of price setting” の改訂作業を行った。同時に、これまでの研究成果を土台とした国際寡占市場を想定した開放経済下での政府の環境・貿易政策に関する理論について、基礎的なモデルの構築などの作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでに1件の国際査読雑誌への掲載(平成27年度の公刊論文 "Free Entry and Social Inefficiency under Co-opetition" Journal of Economics)を果たしており、また、平成28年度に投稿した論文"Optimal combination of innovation and environmental policies under technology licensing"についても平成29年4月現在、国際査読雑誌から掲載受理を受けており、2本の国際査読雑誌への公刊を果たすことができる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は本研究課題最終年度であり、平成27年度より取り組んでいる論文”Optimal trade policy when firms compete in price and timing of price setting”(現在は論題を”Optimal Trade Policy under Engogeneous Sequence of Firms’ Price and Quantity Choices”と変更している)の公刊と、これまでの研究成果を土台として取り込んだ理論研究の完成を目指す。
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Causes of Carryover |
学会報告旅費については学会の開催地によって金額に誤差が生じるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度には、引き続き学会・研究会での報告のための旅費、および英文校正費用を中心に使用する計画である。
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