2014 Fiscal Year Research-status Report
動学的処理効果モデルを応用した既婚女性の労働供給行動の分析
Project/Area Number |
25380382
|
Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
岡村 和明 広島修道大学, 経済科学部, 教授 (70325398)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 動学的処理効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で取り上げる動学的処理効果モデル(Dynamic Treatment Model)は従来、疫学(Epidemiology)で発展してきた分析モデルであり、まずは疫学で用いられてきた動学的処理効果モデルに関する先行研究についてサーベイを行った。その上で、動学的処理効果モデルを計量経済学(Econometrics)の分析枠組みで発展させた文献、および経済分析へ応用研究についてサーベイを行った。その過程で、本研究の推定モデルとなる文献を確定した。(平成26年4月~7月)文献サーベイを通じて確定された推定モデルに基づいて、日本の既婚女性労働市場分析に応用するための推定モデルの設計を行った。具体的には研究協力者が在籍するLISER(Luxembourg Institute of Socio-Economic Research(前身:CEPS/INSTEAD,Luxembourg))を訪問し、推定モデルの設計、役割分担およびスケジュールについて具体的な打ち合わせを行った。(平成26年8月)分析に用いるパネル・データ(公益財団法人 家計経済研究所「消費生活に関するパネル調査)の分析に着手。使用する変数の記述統計量を確認し、必要に応じて推定モデル、推定期間および使用する変数の変更を行った。(平成26年9月~12月)確定した推定モデル、推定期間および使用する変数に基づいて、データ・セットの作成を行い、研究協力者との具体的な推定作業に着手した。(平成27年1月~3月)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の独自性は、元来疫学において発展してきた「動学的処理効果モデル」を経済学に応用することにあるが、この分野は未だ発展途上であり、先行研究、特に応用研究例が極めて少ない。そのため、推定モデルを確定するための文献サーベイに多くの時間を割いてしまい、分析に着手するのが遅れてしまった。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究協力者と共有しているデータ・セットに基づき、それぞれの役割において具体的な推定作業を進めていく。 夏には、また研究協力者の所属する研究所を訪問し、分析結果をワーキング・ペーパーにまとめる予定にしている。
|
Causes of Carryover |
購入を予定していた物品が値上がりした結果、購入することが出来なかったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費として使用する予定。
|