2014 Fiscal Year Research-status Report
銀行のコーポレート・ガバナンス:ミクロ計量分析と全国実態調査によるアプローチ
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25380418
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Research Institution | Kyushu Kyoritsu University |
Principal Investigator |
森 祐司 九州共立大学, 経済学部, 准教授 (00526428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大熊 正哲 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 講師 (60507987)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 銀行 / コーポレート・ガバナンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究を実施するにあたり、昨年度に引き続き、文献・資料調査、データ入力を行うほか、地方銀行のコーポレート・ガバナンスの実態調査のために、西日本・九州の地方銀行5行にヒアリングを実施した。株式会社としてガバナンス改革が要請されている正にこの時期にどのような対応をとろうとしているか、実態を把握できた。本調査は次年度に研究会を開催し報告する予定である。ミクロ計量分析としては、地域銀行の社外取締役の導入の決定要因について分析し、学会発表を行った。この研究により、銀行の内部ガバナンスの効果について明らかにすることができた。この研究はさらに翌年度に予定する社外取締役の導入がもたらす効果を解明する手がかりになるものである。また、さらに実態を解明するために、全国の地域銀行にアンケート調査を行うことを企画し、さらに理解を深めようと考えている。研究協力者の大熊とは適宜連絡を取り合い、文献・資料について意見を交換し、データセットを整備してきた。それを用いて、Zスコアを用いた銀行の安定性とコーポレート・ガバナンスの関係について検証を行い、翌年度の5月の学会で研究発表を行った。 以上の研究実績は、概ね研究計画に沿うものとなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データの整備と分析に時間が採られたが、実態調査としてアンケート調査やヒアリング調査など、今年度に予定するものは計画通りすすめることができており、また研究会の開催・発表も計画通り進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究を推進するにあたり、ヒアリングを中心とする実態調査を行っていく予定であったが、昨年度の調査でひと段落したこと、またガバナンス精度改革が進行してることを鑑み、アンケート調査を実施し、よりタイムリーな調査を行うことにすることとした。より詳細な検討を可能にするため、細かな質問事項を準備するために、共同研究者と打ち合わせを綿密に行っていく。
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Causes of Carryover |
使用するデータの選定、精査を行った結果、データを磁気媒体で入手するよりも、紙媒体で入手し入力した場合の方が費用を節約できた。また、ガバナンス制度改革が実施される翌年度により多くのヒアリング調査を行う方が情報取得のタイミングとして適切だと判断し、ヒアリング回数を予定よりも少なくした。またアンケート調査も翌年度に行うように予定を変更した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
制度改革が行われる今年度に、ヒアリング調査を回数を多く行うこと、またアンケート調査も行うことで、本年度で使用する計画とする。
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