2013 Fiscal Year Research-status Report
組織社会化の作用と成果の経年研究-コンティンジェンシー要因としての時間-
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25380480
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
小川 憲彦 法政大学, 経営学部, 准教授 (30434179)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 組織社会化 / 組織社会化戦術 / プロアクティブ行動 / 組織社会化成果 |
Research Abstract |
本研究の目的は、新人の組織社会化、すなわち「個人が組織内の役割を引き受けるのに必要な社会的知識や技術を獲得する過程」(Van Maanen & Schein,1979)、を促す諸作用とその効果の経時的変遷を、実証的に把握することである。 過去のある一点で測定した説明変数で、通常1年以内の任意の時点での社会化成果を予測するという従来の分析枠組みに対し、本研究では組織社会化を、最低でも数年間を要するより長期的・恒常的な過程として、あるいは継続的なキャリア発達の過程として捉らえ、複数時点の社会化作用の状況と、その効果の変遷を把握することを試みる。 25年度においては以下を実施した。(1)入社3年時点における諸変数の測定、(2)測定済である入社3カ月経過時点の独立変数が、3カ月時点・1年経過時点・2年経過時点・3年経過時点で測定した従属変数に与える効果の分析と、その結果の比較、(3)入社3カ月経過時点・1年経過時点・2年経過時点・3年経過時点で測定した独立変数が、3年経過時点の社会化成果に与える効果の分析とその結果比較、(4)入社3カ月時点の独立変数が、入社1年時点の従属変数に与える影響、入社1年時点の独立変数が入社2年時点の従属変数に与える影響、入社2年時点の独立変数が入社3年時点の従属変数に与える影響、の各分析とその結果の比較である。さらに(5)これらは経営行動科学学会第16回年次大会等で発表され、発表論文集に収録された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」に挙げた(1)~(4)ならびに学会発表によって、当初掲げた実施目標の6項目中5項目が実施されているため、おおむね順調とした。残りについても、データ収集は済んでおり、一部は分析が着手されている。その成果をさらに論文として執筆することで研究成果の一層の発信を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度については、25年度までの枠組みに沿った同様の測定(データ収集)と分析とが入社4年経過時点において継続的に行われる。すでに今年度のデータ取集は実施されたため、継続的に分析および成果の発表を推進する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年度3月の海外開催の学会費用に関する手続きが遅れたため。 上記学会の旅費等でほぼ差額で使用される。
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Research Products
(4 results)