2013 Fiscal Year Research-status Report
NTBFs育成におけるエバンジェリストユーザーとしての政府調達の英米比較研究
Project/Area Number |
25380496
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
西澤 昭夫 東洋大学, 経営学部, 教授 (80257435)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | SBIR/STTR / University Startups / PPI / DOD / NIH / De-risking |
Research Abstract |
平成25年度は、当初の研究計画に従い、アメリカのSBIRについて、現状や課題などを確認するため、ワシントンで開催されるAnnual University Startups Conference(2014年3月20~21日開催)に参加し、全米の有力研究大学のSBIR/STTRの活用状況、及びDOE、NIH、DOEなどの連邦省庁の新たな活動などについて、網羅的な情報と資料を収集した。その際、SBIR/STTRの統括機関であるUS Small Business Administration(=米国中小企業庁)の担当官、NIHのSBIR/STTR Program Coordinator部門の担当理事、及び各大学がSBIR/STTRに応募することを支援するNational Council of Entrepreneurial Tech Transferの責任者、SBIR創設に関与し、長くNIHの担当責任者を務めた研究者などと意見交換することが出来た。これら関係者に対し、小職の研究概要とResearch Topicsを送付し、次年度において、面談しつつ、さらに詳しい調査と課題などについて、了解を得るとともに、SBIR/STTRに関する資料収集についても、その所在や収集方法につき、貴重なアドバイスを受けることが出来た。また、今年度の調査から、SBIR/STTRの資金供与機関として、NIHの規模拡大と重要度が大きくなっており、これまで中心的機能を担ってきたDODとは異なる対応がみられ、新たなResearch Topicsになっていることが判明した。というのも、SBIR/STTRにおいては、フェーズIIIにおける公的調達がイノベーションに対するインパクト(=Public Procurement for Innovation)が注目されてきたが、NIHは、DEDとは異なり、自ら調達機関になることはないため、DODのPPIとは異なるリスク軽減策(=De-risking)が採られるようになっていた。この点は、わが国におけるライフサイエンス産業の振興にとっても重要な研究テーマになると考えられるからである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アメリカのSBIT/STTRの創設から今日に至る展開過程やNIHが中核を担うようになった新たなリスク軽減策(=De-risking)など、本研究遂行に必要な情報源を確定し、次年度以降の調査・研究先と、適任者に関する情報収集が出来たことから、上記のように評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、上記で得られたアメリカのSBIR/STTRについて、総括的な調査研究を行い、SBIR/STTRについて、現状報告を行いたい。併せて、これと対比する形で、イギリスのSBRIについて、その制度変更などについて、その背景や内容に関し、担当省庁であるイギリスBIS(=Department of Business, Innovation and Skill)及び大学の研究者の協力を得て、情報を収集するとともに、概要の取り纏めに入りたい。
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