2015 Fiscal Year Research-status Report
中規模製造業企業における多様な人材の育成と活用に関する調査研究
| Project/Area Number |
25380535
|
|---|
| Research Institution | Japan Women's University |
|---|
Principal Investigator |
額田 春華 日本女子大学, 家政学部, 講師 (60580719)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
| Keywords | ダイバシティ・マネジメント / WLB / 男女均等 / ものづくり / 組織変革 / 中小企業 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は4月から5月の文献研究の後、6月から7月にかけて富山県製造業企業8社でインタビュー調査を実施した。
8月から9月にかけては、平成25年度から27年度7月までに実施した富山県製造業企業計18社各社における経営者と女性社員双方に対するインタビュー調査の成果を踏まえ中間報告の論文を執筆し、日本女子大学紀要に「富山県ものづくり企業における女性活躍の実態と課題」のタイトルで投稿した。紀要論文では、富山県ものづくり企業での実態を「研究開発型職場」「ものづくり現場型職場」「事務的職場」の３つに分けて、女性活用の先進県としてとらえられることの多い富山県における女性の働き方の課題を整理した。
また9月には、研究の中間報告を、富山県と富山県経営者協会の共催行事としておこなわれた女性活躍推進のトップセミナーにて講演させていただき、県内の多数の経営者、人事部の担当者、女性社員にご来場いただいた。
紀要論文執筆を踏まえ、①職場のタイプにより克服すべき問題の所在に違いがあること、②中規模の特徴を明らかにするには大・小企業との比較が必要であることが研究の課題としてクリアになり、12月から3月にかけて追加調査を11社（新規企業が大部分だが、一部、過去調査企業での別の職場の女性人材をご紹介いただいた調査を含む）にて実施した。
これらの追加調査をもとに報告書を完成させるべく現在執筆中であり、その成果を平成28年9月の日本中小企業学会で報告することが決定している。学会発表では、富山県の中堅・中規模ものづくり企業におけるジェンダー・ダイバシティ推進の実態と課題を職場のタイプ別に加え、企業規模別に整理した上で、組織変革を進めようとするときに生じやすい課題や矛盾を克服するためのポイントを考察する予定である。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究が遅延した第１の理由は、研究計画の見直しと追加調査が必要になったことにある。①職場のタイプにより克服すべき問題の所在に違いがあることがわかり、女性人材へのインタビュー数が少なかった職場の再調査が必要になり、また②中規模の特徴を明らかにするためには大・小企業との比較が必要であることが判明し、小企業や大企業への追加調査をおこなっている。
第2の理由としては学会の査読論文へ投稿した際に、投稿論文の修正期限中に、長女の足の骨折のため1ヶ月にわかる通院・通学の毎日の補助が必要になり、さらに次女及び自身のインフルエンザ罹患が重なり、投稿を断念した。
このたび、期間延長の申請に対する承認を頂戴したので、しっかりと研究報告書をまとめ、再度査読論文に挑戦したいと考えている。
|
| Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査を踏まえ早い時期に研究報告書を完成させ、9月の日本中小企業学会での学会報告を準備する。
学会発表でのリアクションを踏まえ、ジェンダー・ダイバシティの多様性を活かした中規模製造業の組織変革の推進における課題を考察する査読論文を提出する。
|
| Causes of Carryover |
先に記述したように、第１の理由は追加調査が必要になったため、第2の理由は家族と自分の病気のためである。
|
| Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度末に報告書作成に不可欠なプリンターに不具合が生じ急遽直接費にてレーザープリンターを購入したこと、追加調査の機会に恵まれたので次年度繰越の申請をした時点で予想したよりも旅費が必要になったことのために、実際の繰越額は8,902円と少ない金額となった。平成28年度は、個人研究費と合算することにより、研究報告書を完成させ、学会発表、論文投稿に取り組む予定である。
|
Research Products
(1 results)
