2016 Fiscal Year Annual Research Report
Supply chain management and distribution of new cars in emerging market- strategies of Japan and Korean major carmakers
Project/Area Number |
25380550
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
李 在鎬 広島市立大学, 国際学部, 教授 (40342133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呉 在恒 明治大学, 国際日本学部, 専任教授 (20396823)
崔 裕眞 立命館大学, テクノロジー・マネジメント研究科, 准教授 (20589725)
富山 栄子 事業創造大学院大学, 事業創造研究科, 教授 (40449426)
塩地 洋 京都大学, 公共政策大学院, 教授 (60215944)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 自動車メーカー / 現代自動車 / 完成車物流 / サプライ・チェーン・マネジメント / 同伴進出 / 部品国産化 / 現地調達率 / 新興国 |
Outline of Annual Research Achievements |
李は、韓国の現代・起亜自動車グループの軽自動車の外注調達体制と完成車物流と商流についてまとめ、 塩地洋・中山健一郎編著の『自動車委託生産・開発のマネジメント』中央経済社、2016年5月10日に収録した。現代・起亜自動車グループは、プレス部品メーカーのドンヒ―グループとの合弁企業であるドンヒーオート社に、軽自動車と電気自動車の組立を外注し一定の成果をあげているが、この委託生産のビジネスモデルは自国自動車産業史には前例がなく、日本のホンダと八千代工業間の軽自動車委託生産契約のモデルを学習し変容していることを明らかにした。また、李は海外での部品調達を支える、部品メーカー視点の成長戦略とその軌跡を位置付けることのできる、成長戦略カップという枠組みを提唱し、国内外学会で発表した。従来の研究では、部品メーカーとは完成車メーカーを中心とするサプライ・チェーンの全体最適化を実現するため、忠実に分業を行う一成員として捉えられてきたが、サプライ・チェーンとしての戦略と部品メーカー自身の成長戦略を複眼的に捉える視座が不十分であった。成長戦略カップは部品メーカーの視点を当該分野に組み入れることによって、より現実味のある分析枠組みへと進展させた。 一方、塩地は、日本の自動車メーカーの新興国でのサプライ・チェーン・マネジメントの戦略的意思決定に資する新興国でのモータリゼーションの発展段階を足らえられる、Sカーブという指標を提唱している。同研究は、学会の雑誌にも収録され、当該分野の研究者や実務家にも研究成果を還元することができた。また、塩地はアセアン統合に伴い、自動車の生産拠点や部品調達体制の再編プロセスを提示している。 富山と塩地は、ブラジル自動車産業における、国としての競争力と主要なメーカーレベルでの競争力を調べ、それぞれにおける脆弱性を検証し、国家の保護志向の産業政策の問題点を提示した。
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Research Products
(16 results)