2015 Fiscal Year Annual Research Report
韓国自動車メーカーの新興国を中心としたグローバルマーケティングに関する総合的研究
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25380581
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Research Institution | Graduate Institute for Entrepreneurial Studies |
Principal Investigator |
富山 栄子 事業創造大学院大学, その他の研究科, 教授 (40449426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崔 裕眞 立命館大学, その他の研究科, 准教授 (20589725)
李 在鎬 京都橘大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40342133)
塩地 洋 京都大学, 国際公共政策研究科, 教授 (60215944)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 新興国 / ロシア / グローバルマーケティング / SCM / 自動車 / マーケティング戦略 / 部品調達 / 現代自動車 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は後発国でブランド力のないチャレンジャーの韓国自動車メーカーの車がなぜ新興国市場で成長することができたのかについて、その新興国市場における競争優位の確立と推移を歴史的にさかのぼり、グローバルマーケティングの視座から総合的に分析しグローバルマーケティングの視座から総合的に分析し、韓国自動車メーカーのグローバルマーケティング戦略の深層理解に迫ることが目的であった。本研究で明らかになったことは以下の通りである。 第1に、韓国企業と欧米日自動車メーカーの対新興国市場への接近様式、マーケティング戦略の共通点と相違点について明らかにした(塩地、富山)。第2に、現代自動車の、商品化するまでの社内外のデザインが特定製品に反映され、マーケティング・販売まで一貫したプロセスの中で顧客価値として具現化される組織的な商品企画・製品開発プロセス、グローバル・サプライヤーとの連携について総合的・動態的に英語・日本語論文により明らかにした(李、崔、富山、塩地)。第3に、韓国自動車メーカー、とくに現代自動車、のデザイン経営について、歴史的考察を通してその進化の文脈と、生産販売台数世界5位のグローバルメーカーとして成長に至るまで、クルマのデザインを経営戦略として如何に認識し、活用し、また実践してきたかを分析した。デザイン経営をグローバル競争戦略の軸として活発に展開し、成功をおさめている現代自動車の事例研究と、そのコア・コンピタンスの進化の文脈を、丹念な歴史研究・史的分析を通して、明らかにした本分析から得られる新たな学術的知見は、学界だけに限ることなく、産業界、すなわち国内外の自動車メーカーに今後のイノベーションと新たな価値創造において豊かな示唆点の創出が期待される(崔)。李・崔・塩地・富山はいずれも本テーマで国際学会で発表し、日本語および英語の査読付き論文として公表し、著書も公刊した。
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