2013 Fiscal Year Research-status Report
独立行政法人における業績管理システムの有効活用に関する研究
Project/Area Number |
25380600
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松尾 貴巳 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (80316017)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 独立行政法人 / 業績管理 / 予算管理 |
Research Abstract |
独立行政法人のマネジメントに関する国際的な文献調査を行い、Zragoza大学Vicente Pina教授 Lourdes Torres教授 Ana Yetano准教授と意見交換を行った。その結果、業績管理システムの制度化が、各独立行政法人内の業績管理システムの形成に影響を及ぼす度合い、その業績管理システムが使用される度合いは多様であり、制度化を推し進めても組織内部の業績管理システムが機能していない可能性があること、組織的な要因が影響を及ぼしている可能性が高いことがわかった。このような研究をふまえ、先行的に実施した定量的なデータをもとに分析を行い、Ana Yetano准教授と共に、 Asia Pacific Interdisciplinary Research in Accounting Conferenc(2013)にて学会報告を行った。その結果、業績管理システムの活用において、組織文化、コミュニケーション、リーダーシップなどの組織要因の重要性を明らかにすることができた。 また、業績評価結果の意思決定への活用について、行政組織の資源配分、予算編成のプロセスを考察するために、日本会計研究学会 課題委員会「公共経営の変容と会計学の機能」に参画し、平成25年度においてはとくに行政組織の予算編成プロセスに関する、伝統的なアプローチと近年における変化について考察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献研究をほぼ計画通り実施し、海外研究者との意見交換も計画通り実施することができた。また、海外研究者のアドバイスをもとに文献を整理し、国際学会で報告を行うことができた。さらに、会計研究学会の課題委員会の場を有効活用し、財務会計、税務、財政など公会計に関する多様な研究者と意見交換を行い、重要な知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度においてはインタビュー調査を実施し、実際の組織の取り組み、課題等を記述、整理する予定である。当初は、国内の独立行政法人を対象とした研究を計画していたが、海外における評価は、日本を含めた東アジア諸国を対象とした研究であることがわかった。このため、26年度においては、少なくとも文献研究レベルで研究の対象範囲の拡大化をはかりたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国内専門家へのインタビュー調査について、実現できなかったものが4件あった。 平成26年7月頃にインタビュー調査を実施予定である。
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