経営者予測とアナリスト予測を用いた高精度予測モデルの開発

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 25380605
• Research Institution: Takasaki City University of Economics
• Principal Investigator: 阿部 圭司 高崎経済大学, 経済学部, 教授 (70277771)
• Project Period (FY): 2013-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 利益予想 / アナリスト

Outline of Annual Research Achievements

平成28年度は昨年度までの基礎的な実証分析により，線形関係を用いたモデル構築には限界があることが明らかとなったことを受けて，予測モデルの再検討を試みた．ベイズ統計学，主にベイジアンネットワークを利用したモデル構築を検討した．このほか，ニューラルネットワークによるアプローチも検討した．
分析面では，アナリストによるコンセンサス予測データを追加し，分析用のデータベースの拡充を行うことができた．これに伴い，これまでの分析の拡充を行った．分析結果は，これまでの傾向（当期利益の場合，マイナスであった予想誤差（楽観的な予想）は改訂毎に修正される傾向，予想修正日と決算日との日差と予想誤差の関係を見た場合，大きな差は観察されない）を支持するものであった．
学内業務が多忙につき，検討作業もあまり進まなかったこともあり，具体的な研究発表，論文公表などの実績は得られていない．

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

研究実績の概要にまとめたように，予想指標開発のモデルを見直すこととなり，学内業務との関係もあり，研究の進捗状況は遅れている．

Strategy for Future Research Activity

主要な学内業務が昨年度で終了し，平成29年度は研究に十分な時間を割くことが可能となった．また，研究期間の延長申請を行い，研究成果を出すための時間を作ることもできた．これにより，予定していた指標の開発と検証作業が残された時間で可能になると考えている．

Causes of Carryover

新たな枠組みを検討，情報を集めるため，国内の学会等には参加したものの，学内業務が多忙につき，海外での調査が進まなかったことが大きな理由と考えている．

Expenditure Plan for Carryover Budget

主にベイジアンネットワーク，ニューラルネットワーク関連の資料購入，学会参加等の旅費に用いる予定である．