2014 Fiscal Year Research-status Report
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25380625
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Research Institution | Tama University |
Principal Investigator |
清松 敏雄 多摩大学, 経営情報学部, 准教授 (40623541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠谷 貴裕 明星大学, 経営学部, 助教 (70583235)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 新規株式公開 / 報告利益管理 / ガバナンス / 潜在株式 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度は、過去の文献サーベイやインタビュー、実証分析モデルの検討などを行った。これを受けて、平成26年度においては、①平成27年度において行う予定の実証分析のデータ収集および②収集したデータについての検証の2点を中心に行った。具体的には、次の作業を行った。 まず、①のデータ収集であるが、前年度に実施した文献サーベイおよび仮説を受けて、どのようなデータが必要になるのかを検討した上で、データベースや新規株式公開白書などから、必要なデータを入手した。特に、市販されているデータベースからのデータの入手はパソコン上の処理で行えるのに対し、新規株式公開白書などからのデータの入手は、いったん紙ベースの媒体からEXCELに手作業で入力し、さらにその入力に誤りがないかを検証する作業を伴うため、予想以上の手数を要したが、オリジナルのデータベースの作成に不可欠であり、時間をかけて行った。 次に、②の収集したデータの検証であるが、入手したデータについて、記述統計量などをチェックすることで、外れ値の有無やデータの歪みなどの検証を行った。平成27年度には具体的な実証分析を行うことになるが、その前提としてデータが独特の形状をしている場合、必要に応じてモデルの変数を変更することが考えられるほか、明らかに外れ値がある場合には、実際の実証分析にあたってはそのデータを除外したり、あるいは外れ値そのものを検証することが考えられる。平成27年度に行う実証分析の前に、データそのものを検討したのである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今回の実証分析にあたっては、一般的なデータベースからデータをダウンロードするだけでなく、新規株式公開白書などから、手作業で必要な数値を入手し、オリジナルのデータベースを構築することが、一つの特徴になっている。 当初は手作業でのデータの入力はアルバイトに依頼し、研究責任者および分担者がそれを検証することを想定していたが、予算の都合もあり、研究責任者および分担者自身がデータの入力も行うことが増加してしまった。このたま、作業がやや遅れた形になっているが、以下の「今後の研究の推進方策」でも述べるように、データベースが構築された以上、実証分析そのものは比較的早期に着手できるはずであるため、半年程度で遅れを取り戻すことができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、研究責任者と分担者1名の合計2名による共同研究であり、定期的にミーティングを行っている。今後もそのミーティングを継続し、相互に指摘を行って精度を高めつつ進めていく予定である。 また、研究を行った成果の発表であるが、学会または学会の部会等による報告を行う予定である。これにより他の研究者からさまざまな指摘をいただき、精度を高めていく予定である。平成27年度が最終年度となるので、成果をまとめていく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由は次の2点である。 1つ目は、オリジナルデータベースの作成段階で使用予定であった人件費について、研究者個人が支出したことである。科研費を利用したアルバイトの雇用にあたっては、所属大学の規定に従うことが当然ですが、所属大学の規定では東京都の最低賃金であり、より早期にデータ入力を行うために最低賃金を上回る時給を用いる場合には個人で支出することになる。当年度においては、データの入力に慣れた者に依頼したため、個人的に支出することになった。 もう1つは、前年度の影響であり、前年度の報告で述べた通り、日計メディアマーケティングが作成したデータベースを購入した際に研究者個人が負担したためである。この影響は、当年度において書籍等の購入で利用されるはずであったが、書籍の出版が遅延して平成27年度の出版となったため、次年度使用額が生じている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
まず、購入する予定であった書籍の出版が遅れたために次年度使用額が生じた分についてでさるが、平成27年度になった出版されているため、こちらは予定通り書籍に購入に充当する見込みである。 次に、人件費について生じた余剰であるが、こちらは作成したデータを利用している段階での検証作業等のアルバイト代や、新たに出版される書籍の購入、研究成果の発表のための学会参加(旅費を含む)に充当する予定である。
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