2013 Fiscal Year Research-status Report
ローカルニュースの現状と役割に関する研究:内容分析と送り手調査から
Project/Area Number |
25380696
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
深澤 弘樹 駒澤大学, 文学部, 講師 (70584499)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | マス・コミュニケーション / ジャーナリズム / 地域メディア / ローカルニュース / ニュースキャスター / ニュースの娯楽化 / 当事者ジャーナリズム |
Research Abstract |
平成25年度は、3年間のローカルニュース研究において、地方局の報道体制や放送しているニュースの概要、方針などの基礎資料を得ることを目的に、アンケート調査を行った。それと同時に、各放送局に出向いて2年目以降の調査(内容分析、インタビュー調査)への協力を依頼した。 まず、アンケートについては、全国の地方局のうち、地域バランスなどを考慮して60局程度を抽出して事前に電話で接触を試みた。このうち、調査協力の承諾を得た局に調査票を郵送あるいはメールで送付して回答をお願いした。調査票は夏休みに作成して、9月、10月に各局に配布し、最終の締切を11月末に設定してアンケートを行った。その結果、テレビ東京系を除く、日本テレビ、TBS、テレビ朝日、フジテレビ系列の全28局からアンケートの回答を得た。なお、アンケートは全40問で構成されていて、①報道体制、②ローカルニュースの構成、③地域報道のあり方、④ニュースの出演者、⑤スタジオセットのコンセプト、⑥インターネットの活用、⑦ニュース素材の保存・活用、⑧ローカルニュースのあり方の以上8つのテーマについて聞いた。 また、2月から3月にかけては、アンケートに協力してくれた局のうち、数局に実際に出向いて今後の協力を要請した。具体的には、2年目(平成26年度)のニュース番組の内容分析に向けた映像提供と、3年目(平成27年度)の報道責任者やデスク、ニュースキャスターに対してのインタビュー調査に対しての協力であり、数局から協力に前向きな回答を得ている。 以上のように、平成25年度については、ローカルニュースの現状を知るためのアンケート調査を実施するとともに、積極的に放送局を訪問して、次年度以降の内容分析、聞き取り調査への協力を要請した。なお、現在、アンケートを集計しており、本年度前半までに結果をとりまとめ、各局に送付する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度の研究実施計画では、アンケート調査・集計を行うとともに、次年度の内容分析で用いるニュース映像を収集することを予定していた。しかしながら、アンケートの作成に手間取り、完成が9月にずれ込んで締切を11月末とせざるを得なくなった。その後、学内業務に追われて十分に集計作業ができないままとなってしまった。また、2月から3月に各局を訪問して協力を要請したため、内容分析のための映像収集を年度内に済ませることが困難となり、平成26年度にアンケートの集計のほか、映像収集と内容分析を並行して行う方針に転換することになった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、平成25年度に行った調査の集計作業をするとともに、ニュース映像の収集と内容分析を行う。 まず、アンケートについては、26年度前半までに集計作業を終えて各局にフィードバックするとともに、論文化を図るなどして成果をまとめたい。 また、ニュース映像の内容分析に向けて、各局に依頼をして秋までに映像を提供してもらうつもりである。現状では映像を提供していただく局数は10社を目標としており、9月に放送されるローカルニュースの映像・約20本を提供してもらうよう交渉を進める。 さらに、その映像をもとにニュースのジャンル分けやキャスターコメントの特徴などの内容分析を年度後半にかけて行う。それと同時に、最終年度の聞き取り調査についても可能な限り前倒しで行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費については計画的に支出したものの、平成25年度に予定していた地方局訪問が春休みにずれ込み、支出期限を過ぎた3月に重点的に出張に出向いたため、旅費を十分に使用することができなかった。 また、人件費・謝金については、内容分析とインタビュー調査を行う2年目・3年目に主に支出する予定であり、平成25年度は特に支出の必要はなかったため未消化となっている。 旅費については、3月出張分が約20万円あり、その分はすでに使用済みである。残額については、年度後半に予定している各局訪問で主に支出する予定である。また、人件費・謝金についても、本年度後半から前倒しでインタビューを試み、その際に使用する予定である。
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