2014 Fiscal Year Research-status Report
マンガ/コミックの「読者共同体」に関する日米比較による実証的アプローチ
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25380714
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
瓜生 吉則 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (40513205)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マンガ/コミック / ファン・カルチャー / 読者共同体 / 文化産業 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本とアメリカの「マンガ読者共同体」を実証的に比較検討するという目的のもと、平成26年度は日本のマンガの歴史や産業構造、さらにマンガ愛好者によるイベントの歴史についての文献を重点的に渉猟し、平成25年度に調査・分析したアメリカのコミック事情との比較検討するための素材を集積した。 また、平成26年8月および12月に東京・晴海で開催されたコミックマーケットへの視察旅行を行い、マンガ愛好者によるファンジン(同人誌)や、主催者であるコミックマーケット準備局が発行するパンフレット等を収集し、前年度にアメリカ視察旅行で得られた知見や文献調査の結果と比較考量する素材を得られたことで、「マンガ読者共同体」の日米のありようの違いと共通点についての知見をさらに深めることができた。 さらに、「ファンコミュニティ」の実態調査と並行して、日本とアメリカ双方の「大衆文化/ポピュラーカルチャー」の社会的布置について社会学や文化史の観点からの研究についても検討を行った結果、マンガ/コミックの「読者共同体」は単独で存在するのではなく、隣接する分野のファン・カルチャーとの相互浸透、およびマンガ/コミックが産業的に自律する以前のメディア環境との段階的な接合を経て現在の形態に至っているとの知見を得られたことは、平成26年度の調査・研究の大きな成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マンガ関連のイベントへの視察旅行と資料の収集、さらに理論的な文献の調査・分析は順調に進められており、最終年度にあたる平成27年度の総括的な調査・研究に向けての準備も概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
マンガ/コミックの「読者共同体」の日米比較という研究目的に向けて、最終年度にあたる本年度では、実証的な比較検討を行い、その成果を論文として公表する予定である。
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Causes of Carryover |
購入予定であったコミック関連の洋書の発行が遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
日米のマンガ/コミック読者共同体の比較検討に必要な文献の購入、および「コミックマーケット」の視察旅行に研究費を充て、研究がさらに進捗するように努める。
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