2013 Fiscal Year Research-status Report
特別養護老人ホームにおける介護職員の就業形態の多様性に関する社会学的研究
Project/Area Number |
25380761
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
菅原 真枝 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (50359501)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 特別養護老人ホーム / 就業形態 / 職員配置 |
Research Abstract |
宮城県内の特別養護老人ホーム(以下、特養と略記)に関するフェイスシートの作成をおこなった。質問紙調査の実施に向けて専門的知識の提供を受ける予備的段階として、特養A及び社会福祉法人Bへの複数回にわたる訪問調査をおこなった。介護労働に関する資料収集を幅広い視点からおこなった。保持資格や経験年数、離職率や転職理由といった介護労働の実態に関する調査研究資料をはじめ、新卒職員の採用に力を入れている事業所に関する情報や、外国人介護福祉士候補生の受け入れに関する資料、厚生労働省が導入を検討している認定介護福祉士(仮称)に関する情報、他の産業に対する介護労働の賃金構造に関する統計資料等を収集した。特養の職員配置のありかたは、その事業所のみならず当該法人が運営する他の複数の事業所を含む組織全体のマネジメントと大きく関係している。それらの事業所は必ずしも高齢者介護に関係する施設とは限らず、乳幼児・児童を対象とする施設や、障害者向けの就労継続支援施設等を含むことがあり、職員はこれらの複数の事業所間を異動している可能性がある。そこで今年度は介護分野に加えて児童や障害者支援の分野における職務内容やその専門性、就業構造にも視野を広げて資料収集をおこなった。こうした福祉分野における就労が、日本社会が現在抱えている労働問題と深く関係していることに注視する必要性がある。特養における就業形態の多様性をより大きな視点で把握すすることにより、本調査の実施に向けた予備的作業をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成25年8月10日より「産前産後の休暇又は育児休業による中断」をおこなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
①質問紙調査実施のための予備的作業を実施する。宮城県内の全ての特養に関するフェイスシートの作成を継続的に実施する。施設関係者による専門的知識の提供を受け、調査票の作成に向けて質問項目の最終的な選定を完了する。前年度に引き続き、全国および宮城県の介護労働者に関わる労働関係資料を収集し整理する。 ②特別養護老人ホームAにおける職員配置の分析に着手する。 ③外国人介護福祉士に対する聞き取り調査を重点的に実施する。社会福祉法人Bの複数の事業所で働く外国人介護福祉士(候補生を含む)を対象とする聞き取り調査を実施する。受け入れを担当している職員より専門的知識の提供を受けるほか、関係する事業所の職員らにも聞き取り調査をおこなう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年8月10日より「産前産後の休暇又は育児休業による中断」をおこなったため。 平成25年度の研究実績をふまえて継続的・補完的に実施する。物品の購入を計画的におこなうほか、必要に応じて調査旅費・資料収集のための旅費を使用する。資料整理と専門的知識の提供に対する謝金の支払いが発生する予定である。
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