2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of aphasia education program for care workers
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25380790
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
辰巳 寛 愛知学院大学, 心身科学部, 准教授 (70514058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 正彦 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (40378039)
仲秋 秀太郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (80315879)
長尾 確 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (70343209)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 失語症 / 失語教育 / 介入効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,介護サービスに従事している介護福祉士に対して, aphasia education program (AEP)による教育的介入を行う事で,失語症の理解度やコミュニケーション障害に対する自己効力感,精神的健康度などの介護負担感への影響について実証的に示すことである.また,その結果,失語症患者への気持ちや実際のコミュニケーション態度がどのように変化するのかについて経験的に明らかにすることを目的とする. 本研究は,対象群を置かない前後比較介入研究である 介護福祉士46名を対象にAEPによる教育的介入を行い,評価は介入の前後に,失語症の知識を確認するためのテストAphasia Knowledge Test-20,コミュニケーション障害に対する自己効力感を評価する尺度Communication Self-Efficacy Scale,失語症の有無の違いによる介護負担感の評価としてAphasia-Burden Scale: ABS,精神的健康度を評価するWHO-5,および自由記述アンケート調査を実施した. 失語症に対する理解度は,介入前後の比較において有意に向上した.コミュニケーション自己効力感は,下位項目の「会話環境への配慮」が有意に向上した.しかし,他の2つの下位項目および全体の自己効力感は著変がなかった.介護負担感とWHO-5についてはともに変化を認めなかった. 介護福祉士に対する失語教育により,失語症への理解が深まり,会話環境への配慮に関する自己効力感が向上することが判明した.一方で,介護負担感や精神的健康には影響はなかった.失語症患者を介護する際の心境の変化は,介入前に比して,介入後は積極的内容の意見が増加した.全体において,失語教育は,介護福祉士の失語症者へのコミュニケーション態度に良い影響が及ぶ可能性があることが示唆された.
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Research Products
(3 results)