2015 Fiscal Year Annual Research Report
終末期を主に病院以外で過ごした人のターミナル支援に関する研究
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25380827
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Research Institution | Kyushu University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
山崎 きよ子 九州保健福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (20331150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 宏子 国立保健医療科学院, その他部局等, その他 (10183625)
原 修一 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (40435194)
西田 美香 九州保健福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (50509718)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 天寿を全う / かねて病気療養中 / 医療行為 / 85歳から90歳 / 在宅看取り / 故人の意志 / 家族との信頼関係 / 満足感 |
Outline of Annual Research Achievements |
①今まで得たデータの見直し及び再分析を行った。また②昨年度積み残した自宅で故人を看取った遺族及び介護支援専門員からの聞き取りを行った。 ①として、A県北部で平成22年から24年の3年間に地元夕刊紙に死亡公告を出した65歳以上死亡者の喪主の内、事故死や自死などの配慮を必要とする死亡者を除く1645人に対して「故人の死への支援状況」についてアンケート調査を実施したものに対して、分析を行った。結果、アンケート対象者の最多死亡層は81歳から85歳の22.2%及び86歳から90歳の20.5%であった。遺族の看取りへの満足度・不満足度を調査するために遺族が明らかに満足のいく看取りが行えたという言葉を①-1「天寿を全う」まだ治療の余地があったのではないかという思いのある言葉を①-2「かねてから病気療養中」として分析した。81歳から85歳は①-1を使用した者は1.6%、86歳から90歳は25.2%、91歳から95歳は81.1%、96歳から100歳は94.4%となった。このことから遺族は、86歳から様々な医療行為が及ばず命を落としたとは考えない傾向が徐々に増えてくることが示唆された。更に90歳以上になると、遺族は与えられた命が尽きたと考えるということが理解できた。結論として、86歳から90歳までの医療行為については、方法や治療についてその必要性を個別に対応していくことが本人及び遺族の満足度を上げるために必要となることが明らかになった。 ②について、自宅で看取った遺族に対して②-1「何故看取ろうとしたのか」②-2「どうしたら可能であったのか」②-3現在の満足度に対して聞き取りを行ったところ②-1として故人本人の強い意志があり②-2遺族との強い信頼関係と家族の自宅で看取ろうという強い意志とそれを支える医療介護チームの存在があり、②-3大きな満足感を得ていることが理解できた。
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Research Products
(2 results)